旅行関係の仕事に就くには
皆さんは旅行、好きですか?私は大好きです。国内旅行でのんびり過ごすのも好きですし、海外旅行でアクティブに過ごすのも好きです。そんな「旅好き」の人の中には、「何らかの形でいいから旅行会社で働いてみたい」と思っている人はいるのではないでしょうか。実際やってみると、旅行の仕事はとても大変だと聞きます。何かトラブルがあったときは矢面に立たなければなりません。また、お客様の状況によってはご飯を食べる暇もトイレに行く暇もないほどの激務になるという話があります。
それでも「やっぱり旅行に関する仕事がしたい!」と思う情熱をお持ちの方はいらっしゃるでしょう。そうなったら、その情熱を活かすことが一番だと思うのです。そのために持っているといい資格についてお話したいと思います。
ツアーコンダクター(ツアコン)になるには?
さて、旅行の仕事といわれてたいていの人が思い浮かべるのが「ツアコン」でしょう。団体旅行に添乗し、現地でのお客様の案内やチェックインのサポート、トラブルがあった場合の対応を行う仕事です。このツアコンの仕事、誰でもできると思っていませんか?正解は「ノー」です。観光庁の認定資格「旅程管理主任者」を取得した人しかツアコンの仕事をすることはできません。場合によっては大きな責任を負う仕事であることから、このような規定があるのです。
では、この旅程管理主任者の資格を取得するにはどうしたらいいのでしょうか。まず、前提として、この資格には2種類あることをお知らせしておきます。国内のみの添乗ができる「国内旅程管理主任者」と海外も添乗できる「総合旅程管理主任者」です。そして、一定の講習を受講しなければいけません。講習の流れは次のようになっています。
2.基礎添乗業務研修を受講する。
3.全国のさまざまな会場で行われている旅程管理研修を受講する。
4.添乗実務を経験する。
1と2は、イーラーニング形式になっているので、自宅で勉強することができます。3の研修は、国内と総合に別れて開催されています。この研修を修了した人には修了証書が交付されます。
この4つの過程を経て、主任者証が交付されます。研修の受講代金は国内で10,200円、総合で15,700円(別途語学教本2,400円が必要)となっています(2014年12月現在)。
基本的には誰でも受講できます。それほど受講料が高い研修ではないので、旅の仕事をしたい人は受講してみてはいかがでしょうか。
旅行会社のカウンターで働くには
「いやいやいや、私はツアコンではなく、旅行会社のカウンターでお客様の旅行の手配をしたいのです」という声が聞こえてきました。実を言うと、旅行会社で商品の扱いをするのには、資格は必ずしも必要ではありません。わかりやすく言えば、「旅行代理店の支店には必ず1人以上旅行業務取扱管理者試験に合格した人がいないといけない」ということです。そのため、この旅行業務取扱管理者試験に合格していれば、旅行会社でのキャリアアップにつながります。
「どうしても旅行会社で働きたい!」というなら、以下にあげる試験を突破して、「自分の本気」を見せましょう。面接でも「資格を持っています」という人は有利になるのは言うまでもありません。
前置きが長くなりましたが、試験について紹介します。先ほどの旅程管理主任者の試験と同じく、この旅行業務取扱管理者試験も、国内、総合とカテゴリーが分けられます。試験は筆記試験で、両方の資格では共通して以下のことが問われます。
・旅行業約款、運送約款、宿泊約款
・国内旅行実務
さらに総合の試験ではこれらに加えて海外旅行実務の試験が加わります。こちらの試験も旅程管理主任者と同じく、基本的には誰でも受験することができます。言い換えれば、学生のうちから受験することも可能なので、旅行会社に本気で就職したい人は将来を見据えて資格を取ってみてはいかがでしょうか。
「好きな事」を仕事にする、というのは、一見素敵な響きのようですが、責任も伴います。仕事にしたことで、純粋に旅行を楽しめなくなった・・・という話も珍しくありません。でも、「少しでもお客様に旅行を楽しんで欲しい」という気持ちがあれば大丈夫でしょう。
旅行の仕事を志すなら、自分が旅行で得た楽しかった経験やわくわくする思いを一人でも多くの人とシェアする、という気持ちでがんばってみてはいかがでしょうか。資格を取るのはその第一歩です。がんばってください!