キシリトールガムの持つ効果を正しく理解していますか?|トピックスファロー

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2012年9月7日
キシリトールガムの持つ効果を正しく理解していますか?

キシリトールガムの持つ効果や虫歯を予防するメカニズムをきちんと理解できていますか?これさえ噛んでいれば歯医者に行かなくても大丈夫…なんて勘違いをしたままでは大変ですので、正しい知識を身につけて虫歯を効果的に防ぎましょう。

WEBライターのかたわら、週末は雑貨屋めぐりしつつ、最新の文房具収集。…
  

キシリトールガムを正しく理解していますか

CM効果で大ブレイクしたキシリトールガム。
「虫歯予防に!」という謳い文句が視聴者のココロを掴んだためでしょう。
でも、一体今までのガムとどこが違うの?なんで虫歯予防ができるの?と疑問に思った人も多いはず。

CMは短いですから、虫歯を防ぐメカニズムや成分のもつ効果を十分に説明することはできません。
限られた時間内に商品をPRしなければいけませんから、仕方ないことなのですが、やはり詳細な説明がないとあらぬ誤解を招いてしまいますよね。

視聴者は、自分たちの都合のよいように解釈してしまうもの。
キシリトールさえ噛んでいれば虫歯にならない…といった具合です。

しかし、誤った解釈のたままでいるのは危険です。
正しい歯のケアができませんし、歯医者に行かず虫歯がどんどん悪化…なんて事態を招きかねないからです。

放置し続けたら抜歯治療しなければならなくなった。

こんな結果になったら泣くに泣けませんよね。
CMを逆恨みしない為にも、キシリトールガムの持つ効果を正しく理解しておきましょう。

“キシリトール”は、虫歯菌のエサにならない

そもそもキシリトールガムの“キシリトール”って、どんな成分なのでしょうか?

キシリトールとは天然由来の甘味料のこと。用途は主に砂糖の代用品です。
砂糖の成分の大半を占めるスクロースと同等の甘さを持ちますが、砂糖とは違い虫歯菌(ミュータンス菌)のエサにはならないという特長があります。

虫歯はミュータンス菌が、砂糖などをエサに、歯を溶かす酸を放出することによって生じます。
でもキシリトールを甘味料としているキシリトールガムなら、虫歯に繋がる心配がありませんから、安心して食べることができます。

唾液の量が増え、再石灰化を促進する

キシリトールガムのもう1つの長所、それは噛むことにより唾液の量が増えるということ。

唾液には、歯を再石灰化するミネラルやカルシウムといった成分が含まれています。
ですからキシリトールガムを噛むという行為は、歯の再石灰化を促すことに繋がります。
結果、虫歯の進行を防ぐ・虫歯予防ができる、ということになりますね。

※再石灰化とは、虫歯菌により溶けてしまった歯が修復されることです。

ここで「噛めばいいなら、他のガムでもよくない?」と思わないよう注意。
他のガムには、ほとんどの場合虫歯菌のエサとなる砂糖が含まれていることをお忘れなく。

ガムを噛む→唾液が出て再石灰化を促進→砂糖をエサに虫歯菌が酸を放出→歯が溶けてまた虫歯に!

…これでは何のために噛むのか分かりませんよね。
再石灰化は非常にゆっくりですので、歯が溶けるスピードが勝る確率のほうがはるかに高いです。

プラスマイナス=ゼロどころか確実にマイナスですから、「キシリトールガムを噛むことに意味がある」としっかり覚えておいてください。

初期虫歯なら治る可能性が!でも…

キシリトールガムを噛めば、再石灰化が促進されるわけですから初期虫歯が治る可能性があります。
虫歯をこれ以上悪化させたくない人や、初期虫歯特有の白いブツブツが気になる、という人にとっては嬉しい話ですね。

しかしだからといって油断は禁物!

いくらキシリトールガムを噛んでも、歯磨きなど基本的なケアを怠ればやはり虫歯になってしまいます。
甘い物ばかり食べる、歯医者の定期検診をサボるといった悪習慣も同様です。

キシリトールガムはあくまでも虫歯の予防方法の1つ。
ガムの持つ効果に頼りすぎて、他のことがおろそかにならないよう気を付けてください。

著者:渡瀬由紀子

WEBライターのかたわら、週末は雑貨屋めぐりしつつ、最新の文房具収集。好奇心を糧に幅広く執筆活動中。
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