憧れの助産師を目指すなら知っておくべき4つの問題点|トピックスファロー

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2012年12月10日
憧れの助産師を目指すなら知っておくべき4つの問題点

母体を守りながら、無事に赤ちゃんを取り上げる・・・これが、助産師の役割です。助産師はとても魅力的な仕事にもかかわらず、近年では辞めていく人も多いといいます。その理由とは、いったい何なのでしょうか?

WEBライターのかたわら、週末は雑貨屋めぐりしつつ、最新の文房具収集。…
  

“命の誕生”をサポートする助産師

妊婦さんの出産時に無事に赤ちゃんを産めるようにサポートするのが、助産師の仕事になります。

出産を迎えるまでの妊婦さんの健康指導やケアはもちろん、産まれてきた赤ちゃんの観察、へその緒の切断と傷口の処置、沐浴、授乳教育など、妊娠から出産、そして育児に関することまでお母さんと赤ちゃんの健康を守るためのお手伝いをするのです。

助産師の職場

多くの助産師は、病院の産婦人科に勤務しています。
万が一の時のことも考えて、医師や看護師と常に連携して働くのが一般的。
病院以外では、助産院で働いている人もいるでしょう。
また、自ら開業して出産のサポートをしている人も、数は少ないながらもいるようです。
以前は利用者が減っていた助産院ですが、医療機器に囲まれてではなく、「自宅にいるようなアットホームな雰囲気の中で出産したい」という人が増え、助産院の存在も見直され始めています。

良いことばかりじゃない!“助産師”という仕事

助産師は、出産という感動的な瞬間に何度も立ち会うことができる、魅力いっぱいの仕事といえるでしょう。
けれど、その反面、分娩の介助をする際には、母体と赤ちゃんを守るための強い精神力と体力、助産師としての使命感、そして何より医療に関する高度な知識と技術を持っていなければなりません。

近年、次第に仕事を辞めていく助産師が増えるのでは…そのような心配が出てきています。
それには、次のような理由があるのです。

経験は豊富でも体力が続かない

出産に立ち会えるのはすごく幸せなことですが、時には流産や死産を目の当たりにすることも…。
助産師になりたての人だけではなく、ベテランの人でもそんなときにはショックですよね。
毎回緊張する仕事で、しかも年連を重ねるにつれ、体力も落ちていきます。
特に、経験豊富なベテラン助産師にとって、体力の問題は深刻です。

勤務時間が長い

産科医が不足している病院では、仕事が多くて労働環境の悪化が問題になっています。
さらに病院経営の効率を良くするために、多くの病院では在院日数が短縮されていることから、入退院の準備に追われるハメになっているのです 。
夜間の出産の対応策として、2交代制をとっているところが増えてきたのですが、これが長時間勤務の大きな原因と言えるでしょう。
たいていは、16:00~翌朝9:00までの勤務に…。
高齢出産での初産も増え、丁寧なケアが必要なのにもかかわらず、それが十分にできていないのが現状です。

育児との両立が難しい

働きながら育児をしている人は誰でも、その両立が難しいでしょう。
「特に子供が小さいうちは、夜はできるだけそばにいたい」という人が多いはず。
助産師も同じです。
なのに、人手が少ない中で夜勤を断れず、子供を旦那さんに任せたり、院内保育所に預けたりしている人もいます。
我が子の笑顔を励みに頑張っている人が大勢いますが、子供か仕事か…これはとても難しい問題ですね。

子供が欲しくても産めない

20~30代の助産師は、「自分の子供が欲しくても今の職場にいたのでは、安心して産むことができない」と言います。
育児と仕事の両立に悩んでいる同僚や先輩の様子を見ていたら、躊躇してしまいますよね。
中には、妊娠しても仕事を続ける人もいますが、夜勤に入れないなどの理由で迷惑をかけるから…と結局は辞めていく人も多いとか。

著者:渡瀬由紀子

WEBライターのかたわら、週末は雑貨屋めぐりしつつ、最新の文房具収集。好奇心を糧に幅広く執筆活動中。
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