地域起こしのために作られた限定B級グルメがソウルフードとして定着!|トピックスファロー

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2015年5月29日
地域起こしのために作られた限定B級グルメがソウルフードとして定着!

北海道には狭い地域だけの限定版B級グルメというものもある。 最近流行の地域起こしのために作られたB級グルメが、今ではしっかり地方のソウルフードとして根付いたメニューがある。立ち寄った際にはぜひトライしてみることをおすすめする。

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ザンギと唐揚げは違う?

限定B級グルメ

バリエーションが多彩なザンギ

鶏肉に衣をつけて油で揚げる唐揚げ。これを北海道では全道的に「ザンギ」と呼ぶ。居酒屋、定食屋でも唐揚げではなく、「ザンギ」「ザンギ定食」と呼ばれている。

ザンギが唐揚げと異なるものなのか?同じものなのかは、諸説ある。
また、衣は小麦粉か?片栗粉なのか?
さらには味付けが塩、胡椒だけか?醤油やショウガで漬け込むか?など、ザンギの料理方法は様々ある。

しかし、北海道に限らず、本州でも唐揚げには味付けが様々あるものだ。

「鶏肉を油で揚げたものを北海道では全域でザンギと呼ぶ」とするのが正しいようだ。ただし、味付けは唐揚げより濃い目で多彩という点だけは共通している。

ザンギの味付け方法には、醤油、みりんにおろしたショウガ、ニンニクのタレに、前夜から漬け込んで揚げるものや、ジンギスカンのタレに漬け込んだパンチの効いた味わいのものもある。どちらかというと道産子は濃い目を好むようだ。

魚介のバージョンも登場

ところが、ザンギは鶏肉とはに限らなくなってきている。

最近登場してきたのが、タコザンギだ。

これは、鶏肉の代わりにタコを使うというもの。
醤油やメンつゆにショウガをすりおろして、みりん、砂糖を加えたタレにタコを漬け込み、片栗粉をまぶして油で揚げる。

また、鮭の切り身を同様のタレに漬け込んで揚げるのが、サケザンギ。こいつの分厚い切り身はどっしりとしていて食べごたえがある。

独特に進化した焼き鳥

限定B級グルメ

雀がいなくなって豚の「室蘭やきとり」

室蘭では、「焼き鳥」は鶏を食材とするのではなく豚を用いる。
豚の精肉とタマネギを竹串に刺して焼き、タレと洋カラシで味わう。
なぜか鶏じゃないのに「焼き鳥」と呼ぶ。

つまり、本州では、「焼きとん」「とんやき」と呼ばれるものだ。
しかし、室蘭では、「豚肉とタマネギ」の組み合わせが「焼き鳥」で、鶏肉の場合は「鶏精肉」と呼ばれるのだ。

この焼き鳥、発祥は諸説ある。
昭和初期に室蘭に製鉄所ができると、労働人口が増えた。溶鉱炉の熱い環境で働く人々は塩気を求め、雀を使う焼き鳥店が増えた。しかし、乱獲によって雀が減り、仕方なく豚を提供したのが定着したとされる。

鶏の様々な部位を味わう「美唄やきとり」

鶏肉に鳥レバー、内卵、砂肝、心臓にタマネギを一つの串に刺したのが、美唄やきとりだ。昭和30年代にこの地方で栄えた炭鉱労働者向けに人気のメニューとなった。鶏の部位を余すことなく利用することで生まれたと言われる。
美唄地方の名物料理から、今では札幌など道内にも美唄やきとりの店が広がり、東京・銀座にも進出している。

豚丼のルーツは十勝

限定B級グルメ

帯広の名門店が発祥

厚さ5ミリ以上の豚肉を網焼きでこんがり焼き上げ、甘辛のタレを絡めるのが「豚丼」だ。帯広市内に豚丼専門店が多くあるほか、十勝全般に定食屋やレストランで豚丼がメニューにのる。

この料理のルーツは、帯広駅から近い食堂「ぱんちょう」の創業者、阿部秀治さんが1933年に始めたことからだとされる。

「ぱんちょう」では、厚めの豚肉を醤油ベースの甘辛タレで仕上げ、グリーンピースがのる。

map ⇒ ぱんちょう

十勝の豚丼は、鰻丼のコピーから生まれたと言われている。
本州から訪れた十勝を開拓した人々は、精のつく食べ物の鰻丼が食べたかったが、北海道に鰻はいなかった。そのため、鰻丼のタレ風に仕上げ、ショウガやニンニクを混ぜ込んだのだ。
 
一時、全国的な牛丼チェーンが牛肉高騰のために、豚丼を始めた。それらは牛丼の肉と同じように薄く切った肉で調理した。豚肉はとんかつやポークソテーのように、厚みのあるほうが豚本来の旨みが味わえるのだ。

十勝の店でそれぞれに進化

牛丼チェーンから豚丼は消えたが、十勝の豚丼はいまだ健在だ。
今ではそれぞれの店の個性を生かした豚丼が登場している。

焦がし気味の豚肉、焼き方も網焼き派やフライパン派、肉もヒレ、バラ、ロースから自分好みの豚丼が選べる。

ご飯の上に豚肉、シンプルな組み合わせながらバリエーション豊かな個性を食べ比べするのも楽しみだ。

ローカルソウルフードがズラリ

函館のみで人気の「焼き鳥弁当」

函館といえば、イカ刺しなどの海鮮類が有名だが、地元で30年以上愛されているのがハセガワストアの「焼き鳥弁当」だ。

ご飯に敷かれた海苔の上に、串に刺したままの焼き鳥が3~4本のる。
もちろん、その焼き鳥は豚の精肉だ。
味付けはタレか塩。

串から肉を外してご飯にのせて食べるも良し、串ごとかぶりついてご飯を食べるのも良し。食べ方は自由だ。
何も串付きにする必要はないのではないか?とも思うが、串は不思議と食べるのに苦にはならず、けっこうご飯に合う。

「焼き鳥弁当」を生み出したのはハセガワストアの長谷川文夫会長。
1978年のある夜、お弁当が売り切れとなった。ある酔客が「弁当ないの?」と尋ねた。レジにいた、長谷川会長が、とっさに販売用のおにぎりと海苔、つまみ用の焼き鳥を、弁当に詰めたのが始まり。以後、不動のメニューとなった。

函館地方も「焼き鳥」といえば、豚の精肉。
これは当時、養鶏よりも養豚業が盛んだったという理由による。

鶏肉の焼き鳥が欲しい場合、「焼き鳥弁当ください。焼き鳥は鶏で」注文しなければならない。事情を知らないものから見れば、なんだか不思議だ。

道民もあまり知らない「エスカロップ」が根室の郷土料理

北海道内での知名度は低いが、根室市内でのみ提供されるのが「エスカロップ」だ。

イタリア料理で「肉の薄切り」を意味するこの料理は、たけのこ入りのバターライスに薄切りのとんかつを載せ、デミグラスソースをかけたもの。デミグラスソースではなく、ケチャップライスを使う時もある。

発祥は、1968年ころとされる。根室市内の洋食店「モンブラン」のシェフが、地元漁師が手早く満腹になる料理として考えられた。根室市内ですぐに人気となり他の店でも人気メニューとなったが、不思議と市外には広まっていない。

限定B級グルメはそこでしか味わえない。

ローカルフードはまさに現地の味。北海道観光の一つに加えてはいかがだろう。

著者:メイフライ

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スポーツ関連や、バイオマス、太陽光などのエネルギー関連で取材、ベンチャー企業の企画室での職務経験があります。