口臭の80%以上は口の中に原因がある
口臭はそのほとんどが、口の中にある細菌によるものと言われています。
その為、歯磨きや虫歯、歯周病を治療する事でほとんどのケースで改善が見られます。
しかし、体質のせいで口臭がするというケースも少なくありません。
そういった場合には漢方の力で体質改善をする事により、口臭を抑える事ができるでしょう。
しかし、漢方は同じ薬であっても、症状や年齢によって服用の仕方が変わってきます。
気になる場合は、きちんと医師の診断を受けましょう。
ストレス
人はストレスを感じると、唾液が減少し口の中が乾燥。その口内では容易に細菌が繁殖します。
口内の細菌は「硫化水素」「メチルメルカプタン」「ジメルサルファイド」という3種類の揮発性ガスをつくります。
口臭の主な臭いは、この揮発性ガスによるものです。
ストレスに効く漢方
東洋医学において、ストレスを感じると『肝』に異常がでると言われています。
『肝』とは肝臓だけでなく、唾液をコントロールする自律神経や、胃や腸の消化系にも影響がある重要な部分の事。
→『肝』に効果がある漢方
- 抑肝散(ヨクカンサン)
- 加味逍遥散(カミショウヨウサン)
ドライマウス
口が乾燥している状態を「ドライマウス」と言いますが、寝起きで乾燥しているのとは違います。
『口の渇きが3ヶ月以上続いている』『乾いた食べ物が水無しでは飲み込みにくい』『口がネバネバする』といった時は、ドライマウスが疑われます。
ドライマウスに効く漢方
ドライマウスのはっきりとした原因は分かっていません。
その為、潤いを与える漢方に効果があるとされています。
→潤いを与える効果がある漢方
- 白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)
- 百潤露(ヒャクジュンロ)
- 六味地黄丸(ロクミジオウガン)
便秘
便秘になると、口から『便』のような腐敗臭がしてきます。
長期間、便が腸内に留まると、大腸菌などの悪玉菌により便が腐敗。「硫化水素」「メチルメルカブタン」「アンモニア」といった、臭いの強い有害なガスを発生させます。
このガスが腸から吸収され、血液を通って肺へ。
そして肺で呼吸(息)とまざり、口臭となって口から外へと放出されます。
便秘に効く漢方
便秘の原因として考えられるのは、胃熱、ストレス、水分不足が考えられます。
下記にある以外にも、体調などによって多くの種類を使い分けます。
→便秘に効果がある漢方
- 大黄甘草湯(ダイオウカンゾウトウ)
- 防風通聖散(ボウフウツウショウサン)
- 潤腸湯(ジュンチョウトウ)
まだまだ潜む口臭の原因
口臭の原因の代表的なものを上げましたが、他にも原因となる病気は数多く存在します。
『肝臓』が弱ると、血液中のアンモニアが処理されません。
『糖尿病』になると、甘酸っぱい臭いのアセトンが発生します。
また『がん』にも、それぞれ特有の臭いがあると言われています。
あらゆる病気が、口臭として現れると考えても間違いはないでしょう。
漢方はオーダーメイドの治療薬
漢方薬は、「副作用が無く体に優しいが、効果が出るまで時間がかかる」というのが、一般的なイメージでしょう。
しかし、飲み方をまちがえれば副作用は出ますし、半日程度で効果を発揮する漢方もあります。
漢方薬は、患者の状態を見て処方される薬です。
ストレスの原因が一つでは無いように、患者一人一人の状態をみて、最適な漢方が処方されます。
歯磨きで取れない口臭は、体の中に原因があるのかもしれません。
オーダーメイドの漢方薬を処方してもらう為にも、恥ずかしがらずに医師の診断を受けてみてはいかがでしょうか。