就農には先ず知識を
いざ農家デビューと胸を躍らせていても、失敗してしまうことがあります。
希望や期待だけでは、乗り切ることの出来ない壁に直面するかも知れません。
首尾よく壁を乗り越え、楽しい農業生活を送るには、“知識”が必要です。
農業に必要な様々な知識が必要なのです。
農業に対しての知識があれば、直面しそうな壁は案外低い壁になるかも知れません。
全てを一度に学ぶのは難しいと思いますが、農業生活を目指しているのであれば 就農前に必要最低限の知識を持っておくと良いでしょう。
農業を楽しむには幅広い知識が必要
農業の知識というものは幅広くなければなりません。
農地の購入方法や維持していくための方法。作物の栽培方法や適切な時期。農作業を行なうために使用する重機の扱い方。農薬を使うにはどうしたら良いか。等々たくさんあります。
これらの中には、法律に従って遵守しなければならないものもあります。知らないでいると、法律違反になり処罰されてしまうものもあるのです。
それらを幅広く網羅しておくなら、問題なく就農でき、楽しい農業生活が送れるでしょう。
様々な知識は効率良く農業生活を送れるようにする
費用の計算
農業に携わるにあたって、『従業員を何人雇うか。』『収入と支出はどれくらいになりそうか。』『機械の購入費と修理費用は。』『土地を維持していくための金額。』『薬品代。』『水道光熱費。』等様々な面において計算を立てておくと良いかも知れません。
概算がわからずに見切り発車をして経営破綻はしたくないでしょう。農業を申請する時にもこれらの情報は必要になるかも知れません。
土地を購入する
農業を始めるなら土地が必要です。広大な土地を購入するので、法律が関わってきます。
土地の取得については農地法によって決められています。それらをふまえてから、農業を始めるための申請書を農業委員会(市町村や知事)に提出します。
土地を耕す
土地を手に入れてもすぐに作物は出来ません。土地を作物の育つ状態にしなければなりません。その際にどんな道具を使えば効率が良いのか知っておくと便利です。トラクターやブルドーザー、ユンボ等の重機はとても効率的です。
しかし、これらの重機は誰でも操作してよいわけではありません。車両系建設機械(3t以上の重機を操作する免許)か小型車両系建設機械(3t未満の重機を操作する免許)が必要です。
また、栽培しやすい土地にするために腐葉土や石灰をまいたりするという、土作りのための知識も必要です。
機械の修理に
楽しい農業生活も機械の故障と共に終了はしたくはないです。まして、土地を耕した時点で機械が故障しスタートすらできないという事はとても残念な事です。
専門的なところに修理を委託する事もできますが、『出費やなおるまでの時間を考えるなら、自分で修理をした方が良い』と思われるかもしれません。仮に自分で修理するのであれば、農業機械についての知識が必要です。農業機械士という免許を持っておくと便利です。農業生活を長く続けるには持っておきたい免許の一つと言えるでしょう。
作物を栽培する
無事に土地を耕す事ができ、適した土作りができたら、作物の栽培を考えましょう。作物は旬な季節というものがあります。その時期になると美味しくなるものです。やみくもに種をまいても失敗してしまいますので、野菜の旬な時期を把握されるとよいでしょう。 市販の野菜の種には旬な時期が記載されていますので、そういうのも就農の下準備として、参考にされると良いでしょう。
作物を美味しく育てる
種を植え、食物が成長してきたら気をつけないといけないのが、『害虫』と『病気』の存在です。
害虫は農薬をまくことで回避できますが、農薬の使用には毒物劇物取扱責任者という資格が必要になります。これも農薬取締法という法律によって定められていますので遵守してください。
作物のかかる病気についての知識も必要です。病気の種類とかかりやすい作物や病気になりやすい温の状態。またその解決方法などもあらかじめ学ぶと良いでしょう。
一年中栽培する
年間を通して、作物を栽培されるのであれば、ビニールハウスが必要です。ビニールハウスの建て方の知識も必要ですが、肝心なのは室内を一定の温度に保つことです。
冬場は室内の温度を高くしないといけないので、ボイラー機具の使用が求められます。ボイラーはガソリンや灯油を使用する場合もありますので、消防法に則って危険物取扱責任者がないと操作できません。
農業生活を成功させるには知識が鍵
上記は、ほんの一例ですが、農業を始めるにはまだまだ幅広い知識が求められます。
直接関係がないと思われる部分でも、案外関わってくる部分もあります。
法律の面や資格の面など幅広く網羅されると良いでしょう。
“脱サラをして就農する方”や“初めての仕事として農業を選んでいる方”も知識をもっておくとよいでしょう。
農業においての知識や情報がなかったために、『農業生活が失敗してしまった。』『農業デビューできなかった』とならないように、就農前に必要な知識を学んでおきましょう。