格式や時間帯を意識して礼装の準備をしましょう
社会人になると、結婚式に招かれる回数がぐんと増えるものです。
ホストが学生時代の友人や同僚であれば、さほど肩肘を張る必要はありませんが、先輩や上司など目上の人だった場合は、失礼のないように最善の注意を払わなくてはいけません。
スケジュールの確認などすべきことは多々ありますが、最優先事項は何といっても礼装の準備です。
勿論いつものビジネススーツではNGですから、時間帯や格式を意識しマナーに沿ったものをきちんと着用するようにしましょう。
男性の結婚式用の礼装には、以下のような種類があります。
自分の場合はどれを着用していくべきなのか、ここでしっかりとチェックしておいてください。
『ブラックスーツ』は昼・夜どちらの時間帯でもOK
昼・夜どちらの時間帯にも着て行くことが可能なのがブラックスーツであり、準礼装の扱いとなります。名前の通りジャケットとスラックスは黒が定番カラーです。合わせるべきシャツは普通襟の白無地、ネクタイはシルバーグレーが一般的ですが、白黒ストライプでもOKです。 ジャケットの下にベストやカマーバンドを着用することも許されています。色指定は特にありませんが、派手になり過ぎないよう注意しましょう。
昼の結婚式には『ディレクターズスーツ』が◎
昼間の結婚式であれば、準礼装のディレクターズスーツでも◎。 黒いジャケットとシルバーグレー×黒ストライプのコールズボンの組み合わせが、ディレクターズスーツです。 ジャケットの前打ち合わせは、シングル・ブレストでもダブル・ブレストでもどちらでも構いません。 中に着るべきは白のウイングカラー・シャツか普通襟のシャツ、ベストは黒もしくは白、ネクタイはシルバーグレーか黒×白のストライプです。
夜の式は準礼装の『タキシード』を着て行こう
夜に着用すべき礼装がタキシードであり、燕尾服より格下のため準礼装の扱いになります。 ジャケットとスラックスの色は黒、襟はダークグレーの光沢ある生地を使用しているものが一般的です。 襟のフロント部分が折り返された白いウイングカラー・シャツ、黒の蝶ネクタイ、腰周りにはカマーバンドを巻いてコーディネートしましょう。
格調高い夜の結婚式には『燕尾服』を着用
男性の夜の最上級礼装とされているのが燕尾服です。 皇族・王貴族の結婚式など、かなり格調高い式で着用されているものですから、一般のビジネスマンが着る機会はほとんどありません(例外はあるかもしれませんが)。 燕尾服は、ジャケットの前方の裾が短いのに対し、後方の裾は燕の尾のように長いのが特徴です。 ジャケットとスラックスの色は黒が基本ですが、「夜に見ると黒より黒く見える」との理由から濃紺を着る人もいるようです。
二次会のみ出席であれば『カジュアルスーツ』を
二次会のみ出席するのであれば、カジュアルスーツで構いません。 スカーフのように首に巻きつけるアスコットタイやポケットチーフなどの小物を利用して、バランス良くコーディネートしてください。ちなみに双方の色柄をお揃いにすると、センス良くまとめることができます。
クセのある体型にはオーダースーツがお勧め!
結婚式に着ていくスーツは既成品やレンタルでも構いませんが、非の打ちどころなく自分に似合っていてジャストフィットするものを探すのは容易ではありません。
いくら時間帯や格式といったルールをクリアしていても、肝心のサイズが微妙…というのでは魅力半減、マナー的にも良いとは言えません。ピチピチでもブカブカでも、周囲に悪印象を持たれてしまうでしょう。
もし「背が高すぎる」「他はスリムだけど狸腹」などクセのある体型をしていて、なかなか手頃なものが見つからないのであれば、オーダースーツの製作をお勧めします。
オーダースーツはリッチなセレブの特権というイメージを抱いている人が多いようですが、決してそんなことはありません。少し奮発すれば、一般人でも十分に手が伸びるものです。
たとえフルオーダーが無理でも、リーズナブルなパターンオーダーやイージオーダーという選択肢がありますから、お店のメニューやサービス内容をよく確認しましょう。
自分にぴったりの一着を完備していると、急な結婚式でも慌てずに済みますから、ぜひ検討してください。