広大な野外ステージにロックサウンドが響き渡る
ライジング・サン・ロックフェスティバル
北国の夏は音楽が熱い!まさに地平線が見えるロックフェスが、「ライジング・サン・ロックフェスティバル」だ。
会場の石狩湾新港樽川埠頭横野外特設ステージの広さは57ヘクタール。実に東京ドームの敷地約12個分になる。
会場の端から端への移動すると40分かかるほどの敷地だ。この中に6つの野外ステージが設置される。しかし、広いため隣のステージの音は気にならない。
出演するのは100組以上、2日間に渡って繰り広げられる。
1999年に第1回が始まった。当時は出演は15組、観客は2万6500人だった。本州の夏フェスと比べると、40代、50代の観客も見られ、年齢層が高めなのも特徴だ。
終了は日の出と共に
初日の正午にスタートするライブは、2日目午前中の休憩後に再スタートし、翌日早朝まで続く。
ライブ終了は日の出まで。まさに「ライジング・サン」を待って終了する。
充実する飲食屋台、キャンプ設備
深夜までライブがあるので、会場内にはテントを張って過ごせるスペースが広く用意されている。
特にメインステージ前のキャンプサイトは例年、チケット発売と同時に売り切れるほどの人気だ。
今では東京、関西方面からくるファンも多く、テントのレンタルも充実している。
飲食ブースも屋台村などが数カ所に用意され、ラーメン、スープカレーなどの名店が揃い、メニューも充実している。
国内最大級のロックフェスティバルらしく、施設が充実しているのが特徴だ。
map ⇒ 石狩湾新港樽川埠頭横野外特設ステージ
パシフィック・ミュージック・フェスティバル、夏の国際教育音楽祭は1ヶ月行われる
創始者はレナード・バーンスタイン
パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)はレナード・バーンスタインが提唱し、1990年から札幌で開催されている。
世界的な音楽家が教授陣となり、オーディションで選ばれた世界からの若手音楽家を育てるPMFアカデミーが中心だ。
これまでにもクリストフ・エッシェンバッハ、ワレリー・ゲルギエフなどが音楽監督を務めた。
毎年7月の1ヶ月間、アカデミー生が教授陣から指導を受けながら、音楽を通じて国際交流を図っている。PMFはこれまで世界70カ国・地域で約3000人もの音楽家を輩出している。
数々の演奏会も開催
PMFの演奏会は、オーケストラと室内楽など、20近いプログラムが実施される。アカデミー生による成果が披露される演奏会や、教授陣が出演するコンサートがある。
札幌コンサートホールkitaraや、大通りと札幌芸術の森の野外ステージで行われるほか、北海道内の地方でも開催される。終盤には東京へのコンサートツアーもある。
「PMF GALAコンサート」は札幌コンサートホールkitaraでのコンサート最後を飾る演奏会で、観客もドレスアップして華やかな雰囲気の中で音楽を楽しむ。
対照的に、「ピクニックコンサート」は、札幌の最終日に札幌芸術の森野外ステージで行われ、観客は芝生の上でリラックスして自由にクラシックを楽しめるイベントだ。
map ⇒ 札幌コンサートホールkitara
map ⇒ 札幌芸術の森の野外ステージ
「サッポロ・シティ・ジャズ」は国内最大規模のジャズフェスティバル
スローガンは「札幌がジャズの街になる」
「サッポロ・シティ・ジャズ」はPMFと同時期の毎年7月から2ヶ月間開催される。
2007年から世界に発信する音楽イベントを目指してスタートし、PMFと連動した札幌の夏の音楽観光の目玉として育った。国内外からミュージシャンは300人に及び、観客も16万人に及ぶまでになった。
多くのプログラムで気軽にジャズを楽しむ
「ノースジャムセッション」
札幌芸術の森野外ステージで数組が出演し、半日かけて実施され、芝生席で自由に音楽を楽しむことができる
2014年にはハービー・ハンコックが出演した。
7月中ほぼ毎日開催される「サッポロ・ミュージック・テント」や、全国のアマチュアバンドが札幌市街地の10以上の会場で無料ライブを繰り広げる「パーク・ジャズ・ライブ」、市の中心部で昼休みと帰宅時間帯に無料ライブを実施する「クロス・シティ・ジャズ」などがある。
全体で300ものプログラムが実施されている。
岩見沢のロックフェスティバル
遊園地で開催される野外フェス
北海道岩見沢市の「いわみざわ公園」で実施されるのが「ジョインアライブ」だ。
「いわみざわ公園」の野外音楽堂キタオンが中心のステージとなり、公園内には「北海道グリーンランド遊園地」があるのが目を引く。野外フェスを楽しみながら、観覧車やジェットコースターに乗れるのが、大きな特徴となっている。
map ⇒ いわみざわ公園
アミューズメント施設との共催
会場内ではキャンプ場、アスレチック施設もあり、音楽とアミューズメント、さらに広大な自然が楽しめるのがコンセプトだ。
2010年の夏から開催され、2014年は2週に渡って週末の4日間実施され、毎年規模が大きくなっている。
北の夏は音楽三昧
ロック、クラシック、ジャズと大きなフェスが札幌の夏に集中している。
音楽ファンは観光も兼ねて、十分満喫できるイベントとなっている。