【まさに感動!!】波照間島まで行って南十字星を見ちゃおう!|トピックスファロー

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2012年8月29日
【まさに感動!!】波照間島まで行って南十字星を見ちゃおう!

毎年のように天体ショーを見ることができ、星座に興味を持たれる人も多くなってきました。その中でも、有名で一度は見てみたいと言われている南十字星。なかなか日本で観測する事はできませんが、南の方に行けば国内でも観測が可能です。旅行がてら大きな感動に遭いに行きませんか?

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なかなか見る事ができないものを見る喜び

宇宙には、計り知る事のできない数の星々が存在しています。確認されている銀河だけでも1000億と推測されています。一つの銀河だけでも無鵜数の星々がひしめきあっていますので、まさに膨大な数の星々が宇宙に存在している事がわかります。
その星々の並び方から、動物や人、物をイメージした『○○座』というものがあります。
その数は今現在公式に認められているもので88個あります。

しかし、その88個全部が日本中どこにいても見えるという訳ではありません。
『南天の星座』と呼ばれる南半球に属していて、北緯35度より北の地域に行くと観測が不可能もしくは困難になる星座は21個あります。(北半球において全く観測不可能な星座はそのうち4種類あります。)
と、考えると北半球は星座に恵まれた地域だと言えます。それでも、南半球の星座を見てみたいという天体ファンは大勢います。
南の星座を観測するのであれば、南半球まで行かないとならないのです。

ただ、日本においても場所によっては南半球の星座を一部観測できる場所があります。
なかなか見る事ができない星座を見られる貴重な体験ができます。まさに『喜びのひと時』と言えるのではないでしょうか。

一番小さいながらも堂々と南半球の代表をつとめる

南十字座 南十字星

photo by NASA on wikipedia

オーストラリアの国旗に描かれているように、南半球の星座の代表格は『南十字星』です。(正式名称は南十字座といいます。)丁度漢数字の『十』の形をしています。この星座は、全88星座中で一番小さい星座です。しかし、南半球では航海士達が南を観測するために用いてきた貴重な星座です。長い年月に渡り重宝されてきた為に南半球の代表をつとめる立派な星座になりました。
この南十字星を見てみたいと思いながらも、残念ながら日本の大半では観測ができない星座なのです。
しかし、大半が不可能なだけであって、一部ではその姿を確認できる地域があります。
なので、南十字星を観測するために、南十字星について詳しく知っておくと良いでしょう。

南十字星はケンタウルス座という星座に囲まれ近くには『偽十字』と言われる星座もあるため、良く見落とされる事がある星座です。

確認の仕方は、

  1. 『十』の形をしたものを探す。
  2. 『十』の字の右側の星と下側の星の間にある『えくぼ星』と呼ばれる星の存在を確認する。
  3. 南十字星は明るさが整っていない(偽十字の方が明るさが整っている)という大きな特徴を確認する事です。『十』の字の下の部分に位置する星『アクルックス』と左側に位置する星『ベクルックス』のみが1等星です。上に位置する星『ガクルックス』は1.6等級でやや暗く赤色に輝く星なので、明るさが整っていないという印象になってしまいます。

なので、頂点が赤く、左と下が明るい星で構成された『十』の字をした星座が南十字星です。

南十字星を見るなら日本の最南端まで行こう

南十字星の北側の星は33度に位置しています。南側の星は27度に位置しています。
ですから、日本国内でも南の方に行けば観測は可能になります。全体像を見たいのであれば、沖縄本島よりさらに南に行かなくてはなりません。南半球代表の星座を観測できる最高の島はあるのでしょうか?

波照間島

沖縄よりさらに南に“八重山諸島”と呼ばれる場所があります。そこに属する波照間島は日本最南端の有人の島です。北緯が24度に位置し、観測を邪魔するような大きな建物ないため、南十字星の全体を観測するのに最高の島です。星空観測タワーもあります。

波照間島にある星空観測タワーによりますと、南十字星の観測がでる時期と時間帯は

1月:
1日…午前06時30分頃  /  5日…午前06時20分頃
2月:
1日…午前04時30分頃  /  5日…午前03時30分頃
3月:
1日…午前02時30分頃  /  5日…午前01時50分頃
4月:
1日…午前00時30分頃  /  5日…午後11時40分頃
5月:
1日…午後10時30分頃  /  5日…午後09時40分頃
6月:
1日…午後08時30分頃  /  5日…午後07時40分頃

が、ベストの時間帯と発表されています(時間帯は変動します)。
ただし5月頃の観測は梅雨入りとぶつかりますので、観測はかなり難しくなります。晴れ間とタイミングが遭えばキレイな南十字星を観測する事ができます。また、6月の後半は空が明るくなっているために観測は難しくなります。

観測が難しい分、観測できた時の感動は大きいです。

遥か時を超えて届く光を日本最南端で見られる感動

地球から南十字星の一番近い星まで約64.2光年あります。1光年あたり約10兆キロメートルという膨大な距離がありますので、今見ている光は遥か昔に誕生したもの。そう考えるとどこか不思議な感覚にとらわれます。その遥か昔に誕生した光を見るために日本最南端に行くのは、何にも変える事ができないロマンを感じるのではないでしょうか。しかも、梅雨時という観測が難しい時期がベストとあれば、なおの事、観測できた時の喜びはひとしお。
ぜひ一度、波照間島で南十字星を観察してみてはどうでしょうか。
なかなか見る事ができないゆえに見えた時の感動は大きいです。何とも言えない喜びが包んでくれるでしょう。

著者:天地佑樹

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