実際に不眠症になってみて[経験談]|トピックスファロー

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2014年9月12日
実際に不眠症になってみて[経験談]

四十代、五十代の人が、不眠症で悩んでいるとTVなどで盛んに報道されています。かく言う私も不眠症を25歳の時からずっと患っています。それまでの私は健康そのもので、病気らしい病気は一切ありませんでした。大学三年生の時に陥落性副鼻腔炎という病気で手術を受けましたが、術後は回復し、無事に大学も卒業。就職も決まり、好きな仕事に携わることも出来て順風満帆でした。ところが、そんな私の大きな落とし穴が不眠症だったのです。

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不眠症の原因、それは電車の振動でした

不眠症のきっかけは明快で、一人暮らしした際にアパートへ引っ越したことが原因です。
引っ越した先のアパートは阿佐ヶ谷にあり、中央線の線路沿いの二階建てのアパートでした。
引っ越した当初は気付かなかったのですが、線路沿いのアパートは深夜でも早朝でもお構いなしに、電車が通過するため、建物が揺れます。
その振動が原因で、睡眠中に何度も繰り返して目が覚めました。
これが私の不眠症の発端です。

半年後には実家に戻りました

当時は普通に会社に勤めていて、忙しく毎日を過ごしていたのと、やはり一人暮らしの自由を満喫したかったために、すぐにはそのアパートを引き払う決心が出来ず、不眠時の薬を服用するようになりました。
今考えてみると、それは大きな過ちでした。
結局、眠れないという環境に耐えきれず、半年後には実家に戻りました。
おかげで住環境は改善されましたが、一度不眠時の薬を服用してしまうと、寝つきが悪くなり、薬なしではなかなか寝付けなくなってしまいました。
体内時計も正常には機能しなくなり、その後はずっと不眠時の薬を服用せざるを得なくなってしまいました。完全に不眠症に陥ってしまったのです。
薬を飲まなければ、朝まで眠りに就くことも出来ずに、完徹を繰り返す羽目になりました。

不眠症は自分では克服出来ません

その後、転職をすることにもなったのですが、離職中に何とか不眠症を克服したいと思い、薬を飲まずに眠る努力もしました。
午前12時には薬なしで、眠りに就きたい一心で布団に横になりました。
ところが、いつまで経っても眠りに就くことが出来ません。
暗い部屋の中で、何度も寝返りをうって、眠りに就くことを待ちました。
すると、部屋の中が明るくなってきた午前6時過ぎにようやく眠りに就くことが出来ました。
薬を飲まずに眠れたことは大きな喜びでした。
起きたのは午後1時過ぎでしたが、それでも、しっかりと眠ることは出来たのです。
その時、私は三十代の前半頃だったと記憶しています。
けれど、それも離職中だったからこそ可能な生活パターンであり、実際に社会に戻れば、そんないい加減な生活では通用しないことは誰もがお判りになることでしょう。
仕事をしなければ、生活自体が成り立ちませんから、当然転職活動もしましたし、実際に転職も出来ました。
でも、転職先が決まれば、やはり夜は早めの時間にしっかり眠って、朝はきちんと起きなければなりません。
結局、再び不眠時の薬を服用せざるを得ませんでした。
また、勝手に自己判断をして薬の服用を突然止めてしまうことも、却って症状を悪くする一因だと後で判りました。

不眠症克服に向けての努力

薬さえ飲めば、睡眠時間はしっかり確保出来ますから、仕事への支障はありません。
不眠時の薬を飲むべきか、それとも飲まずに済ますべきか、そこはやはり自分で選択しなければならない訳ですが、私は薬を飲んでもきちんと働くことが出来る道を選びました。
医師との付き合いも長く、不眠症を克服するために、医師と相談の上で薬を減らす努力もしました。
しかし、実際に薬の量を減らすと、なかなか眠ることが出来ません。
毎日のことですから、疲労も蓄積されて行きます。
今、私は47歳で、不眠症を患ってから、既に二十年以上の歳月が経過していますが、不眠症がきちんと治るか治らないのかは正直自分では判断出来ません。
勿論、薬の服用なしに眠りたいという気持ちは強いですが、毎日の習慣と考えると、薬は服用しても、楽に眠りに就くことが出来れば、もう、それはそれで良いことなのではという思いにも至っています。
眠りに就くことが出来ずに夜中を一人でじっとやり過ごすよりは、ぐっすり眠れることの方がありがたく感じるようになりました。

症状が軽減して来た上で思うこと

私の症状は重症だと感じる方もいらっしゃると思いますが、私が服用している不眠時の薬は一番効き目が浅い薬です。
また、四十代に入ってから、会社勤めを辞めた私は、部屋で日中を過ごすことが多く、お腹が一杯になるとしっかり昼寝をしています。
つまり、丸っきり眠ることが出来ないと言う訳では無いのです。
だからこそ、薬の服用を止めたいという気持ちも根強いのですが、なかなか簡単には治療が進まずに、これまで長い年月を過ごしてきました。
最初は眠ることさえ出来ればという安易な気持ちで誰もが不眠時の薬の服用を始めると思います。
それは私自身も例外ではありません。
けれど、薬の服用なしでは眠りに就くことすら容易ではなくなるという現実を踏まえると、眠れなくて辛くても、出来る限り薬の服用には頼らずに、自然に眠れる身体に引き戻していくことが大切なのだと思います。
今は不眠症対策の専門医もたくさん存在していますから、どうしても不眠症を克服したいと悩んでいらっしゃる方は、ご自分で専門医を探して、積極的に治療を進めるべきでしょう。
最後は全て自分自身の選択に掛かっているのだと思います。

著者:鈴木克己

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バンドでのギター弾きと小説の執筆が趣味です。串焼きが大好物です。