イタリアは映画のロケ地がいっぱい
古代からの歴史が色濃く残る国イタリアには、各地にさまざまな名所があります。
また、国内のみならず海外の名作映画のロケ地が多いことで知られる国。
そんな、名所とロケ地めぐりを一度で楽しむために、イタリア旅行の前に見ておきたい映画をご紹介します。
「ローマの休日」 ~ ローマ
「ローマの休日」は、新人だったオードリー・ヘップバーンがアカデミー最優秀主演女優賞を受賞した1953年のアメリカ映画。
ローマを舞台に、ヨーロッパ最古の王室の王位継承者アン王女とアメリカ人の新聞記者ジョーのほろ苦い恋を描いた作品です。
ローマはイタリアの首都であるほか、ラツィオ州の州都、ローマ県の県都でもあります。
アン王女がジェラートを食べたスペイン広場や、ジョーとベスパに二人乗りをして巡ったパンテオンやコロッセオなどの遺跡、真実の口など、ローマを代表する名所の当時の姿が、モノクロながら美しい映像として残されています。
「ニューシネマパラダイス」 ~ シチリア島
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「ニューシネマパラダイス」は、1989年のイタリア映画で、当時、ジュゼッペ・トルナトーレ監督は若干33歳でした。
第二次世界大戦中のシチリア島で母と妹と暮らす少年サルヴァトーレと村唯一の映画館の老映写技師アルフレードの交流を描いた作品で、劇中に流れるエンニオ・モリコーネの主題曲「Cinema Paradiso」は、世界的に知られる曲となりました。
シチリア島と周辺の島を合わせたシチリア州は、イタリア最大の州で、ブーツ形のイタリアのつま先あたりにあります。
ナポリやサレルノからの定期フェリーがあるほか、パレルモ国際空港にはヨーロッパ各地からの便が開設されています。
「眺めのいい部屋」 ~ フィレンツェ
photo by marcoderksen on frickr
「眺めのいい部屋」は、カズオ・イシグロ原作の「日の名残り」などで知られるジェームズ・アイヴォリー監督の、1986の年イギリス映画。
閉鎖的なイギリスの良家で育った令嬢ルーシーが、旅行で訪れたフィレンツェの宿で「眺めのいい部屋」を譲ってくれた青年ジョージと出会ったことをきっかけに、自我を解放していく姿を描いた作品です。
イタリア中部に位置するトスカーナ州の州都であるフィレンツェは、1986年に欧州文化首都に選ばれた都市。
作品では、ルーシーやジョージが観光で訪れたサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂、サンタ・クローチェ教会、シニョーリア広場などの、フィレンツェを代表する観光名所が登場します。
「軽蔑」 ~ カプリ島
photo by S J Pinkney on frickr
「軽蔑」は、「勝手にしやがれ」などで知られるフランスのヌーヴェルヴァーグの旗手ジャン・リュック・ゴダール監督の、1963年仏・伊合作の映画。
脚本家の夫への愛が、次第に軽蔑へと変わってしまったことで破滅へと向かう妻(ブリジット・バルドー)を描いた作品で、劇中では映画「オデュッセイア」の撮影でカプリ島を訪れています。
作品の舞台となったカプリ島は、イタリア南部・カンパニア州ナポリ県にある島で、ナポリからは高速船で40分ほど。
島の観光名所である「青の洞窟」は世界遺産としても知られ、多くの観光客が訪れています。
「ライフ・イズ・ビューティフル」 ~ アレッツォ
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「ライフ・イズ・ビューティフル」は、ロベルト・ベニーニ監督・脚本・主演の、1997年のイタリア映画です。
アメリカのアカデミー賞で主演男優賞、作曲賞、外国語映画賞を受賞。
ナチスによって強制収容所に送られたユダヤ系の家族がユーモアで絶望を乗り越えていく姿を描いています。
作品の舞台となったアレッツォは、イタリア中部に位置するトスカーナ州のアレッツォ県の県都で、フィレンツェから電車で1時間ぐらいの小さな町です。
映画に登場したグランデ広場は、中世の建物と塔が並ぶ美しい広場。
この広場で開かれるアンティークの市は、ヨーロッパ各地からアンティーク・ファンが集まることで有名です。