事故被害者になった時の為に覚えておきたい休業補償計算法
もしもあなたが交通事故に遭い運よく怪我で済んでも、怪我の箇所と具合によっては「治るまで絶対安静」「定期的に検査が必要」「数回に分けて手術しなければならない」となってしまうことも。
入院中は会社にも学校にも行けない、ましてや仕事もアルバイトも出来ないのだからその間の収入は0で退院後の生活に不安を覚えるのも已む無しというものです。 交通事故に巻き込まれて会社にいけない、アルバイトできなくなったという被害者の為にあるのが休業補償なのです。
休業補償の目的と計算法
休業補償は、「本来交通事故に遭遇していなかったら得られたはずの収入を補償してもらう」というもので、消極的損害とも呼ばれます。
休業補償は交通事故で被害を受けたことに対する慰謝料、通院・入院に掛かる治療費とは別に支払われます。
サラリーマンの場合
会社勤めをしているサラリーマンが休業補償を貰う場合、基本的に『過去三ヶ月の給与の平均を30日で割った額』が一日あたりの給付額となります。
例えば月給23万円で先月5千円の昇給があった場合は、(230000+230000+235000)÷3=231667円が一ヶ月の平均給与になります。
これを一ヶ月30日で割って231667÷30=7722で一日あたりの休業補償額は7722円となります。
自営業者の場合
自営業者の場合はかなり複雑な計算になります。事業所の家賃や地代、光熱費、公共料金、従業員の給与などの固定費、前年度の総売り上げから経費を引いて割り出した純益から求めた寄与分が休業補償に反映されます。
個人では計算が難しいので税理士や行政書士に依頼して計算してもらうのが適切でしょう。
専業主婦の場合
収入が無い専業主婦の場合、「賃金センサス」という平均賃金の統計を基にして休業補償を算出します。
例えば、最終学歴が高卒の主婦の場合、賃金センサスに記載されている2011年度の高卒女性の平均年収は295万7700円です。平均年収を12ヶ月で割れば2957700÷12=246475円が平均月収になり、さらに30日で割れば246475÷30=8216で、一日当たりの補償額は8216円となります。
学生の場合
就業していないので収入が無い学生の場合は基本的に休業補償は0円ですが、アルバイトしている場合は休業補償が発生します。
アルバイトの場合も『過去三ヶ月の給与平均÷30日』で算出されます。
無職・求職中の場合
リストラされて職探しをしている最中に事故にあってしまった場合、収入が0でも休業補償が発生するケースがあります。それは『再就職先が内定している』『求職の意思があり就職出来る可能性がある』というケースです。 この場合、再就職先での給与もしくは前職の給与を元に休業補償が算出されます。