口臭を気にせず、にんにくをたっぷり使った料理をガツガツ食べたい!
中華料理やイタリア料理・スペイン料理には、にんにくは欠かせない大事な食材の一つです。こんがりときつね色になるまで炒めたにんにくの香りは食欲をそそり、香りを移した油は旨味たっぷりで食材の美味しさをさらに際立たせてくれます。しかも、栄養豊富で滋養強壮にも効果があるという優れもの。
しかし、そんなにんにくの最大の弱点は食べた後の口臭。食べる前や食べている時はとても美味しそうな匂いなのに、食べた後は周りの人が嫌がる悪臭に変わってしまうのです。
にんにくを使った料理で元気を付けたいのに、仕事の関係上にんにくが食べられない、彼氏・彼女の前に出られないと悩んでいる人は、どのようにしてにんにくの口臭を除去すればいいのでしょうか?
にんにくで口臭が強くなる理由
にんにくは生の状態、揚げる・炒めるなど火を通した状態、食べた後と状態に応じて臭いが変わってきます。切る・すりおろすなどで発生する生ニンニクの臭いはツンと来る刺激臭、火を通したにんにくの臭いは香ばしく涎が出てくる美味しそうな匂い、にんにくを食べた後の口臭は生ニンニクよりもひどいパンチの効いた臭いに変化します。
このようなにんにくの臭いの変化は、にんにくに含まれている有効成分のアリインの変化が関わっています。アリインはそのままでは無臭の物質ですが、切ったりすりおろしたりするとにんにくの細胞に含まれているアリナーゼという物質と結びつき、アリシンという物質に変化します。生ニンニクの刺激臭はアリインがアリシンに変化したことで発生するのです。
アリシンを加熱すると、二硫化アリルという物質に変化します。二硫化アリルはそのままでは強いにんにく臭を放ちますが希釈していくと食欲をそそる臭いへと変化します。
そして、にんにくを食べると口臭が酷くなるのは、アリシンが体内で分解されて発生するアリルメルカプタンという物質が、肺でのガス交換の際に呼気と共に排出されるために起こるものなのです。
口臭を防ぎつつニンニク料理を楽しむためには
このように「にんにくを食べる=口臭が酷くなる」というのは、避けられない結論であるといえます。にんにくで口臭を酷くしないためにはにんにくを食べないというのは一つの手ですが、それでは本末転倒というものです。口臭に悩むこと無くにんにくを一杯食べるためにはどのような手が有効なのでしょうか。
無臭ニンニクを使う
家庭料理でにんにくをいっぱい使った料理を食べたいのであれば、通常のにんにくではなく臭いが少ない無臭ニンニクを使うというのも一つの手です。
無臭ニンニクはリーキ(ポロネギ)の一種で、にんにく同然に使える野菜です。無臭というだけあって、にんにく特有の臭いは少なく、口臭もだいぶ抑えられます。ただし、匂いが少ないため普通のにんにくよりも食欲をそそる香りが立ちにくいのが欠点です。
緑茶で消臭
「朝茶はその日の難逃れ」「朝茶は七里帰っても飲め」というように、お茶を飲むことには多くの効能があります。リラックス効果や殺菌効果など、その効果は七里の距離を戻ることに値します。
お茶の有効成分であるカテキンには殺菌作用だけでなく強い消臭作用があり、食事後の口臭を抑えてくれる働きがあります。
牛乳で消臭
牛乳はたんぱく質や骨を作るカルシウムが含まれているため、子供の成長には欠かせない食品の一つです。そして牛乳は飲むだけじゃなく、料理の下ごしらえにも効果を発揮します。マトン肉やレバーのような臭いが目立つ食材を牛乳に付け込むことによって、匂い成分が牛乳に吸着され臭みが消えるのです。
それと同じように、にんにくを食べた後に牛乳を飲むと匂い成分が牛乳の脂肪分でコーティングされて口臭予防に繋がります。
リンゴで消臭
お茶の殺菌・消臭作用はカテキン、そしてポリフェノールによって支えられています。ポリフェノールには嫌な臭いの元となる硫化物と反応して化合物を作ることによって臭いを元から絶つ効果があるのです。
にんにくの臭気成分は硫化物なので、ポリフェノールによる消臭はかなり効果的と言えます。ポリフェノールでの消臭にはリンゴの摂取が効果的です。