ロハス女子が大注目の『ローフード』
近年ロハスなライフスタイルを楽しむ人に注目されているワード、『ローフード』。
食材をフレッシュのまま、なるべく非加熱調理したものやフレッシュな食材を取り入れた食生活をローフードといいます。
ローフードはフレッシュな食材に含まれる酵素などの栄養素を取り込むことを目的としています。
ローフードによって取り込みたいとされている酵素の多くは基本的にタンパク質を基としている為、加熱によって変化し活性を失いやすい特性があります。
このことからすべて完全な生の状態ではなくとも一般的に酵素が壊れないギリギリの温度48度以下での加熱調理ならOKと言われています。
ローフードの秘密は酵素にあった
酵素は、フレッシュな素材や納豆や麹などの発酵食品に多く含まれていて、その構成はタンパク質を基にしている為に熱に弱く、さらに酵素の種類は数千種類あると言われていますが、1種類の酵素につきひとつの働きしか受け付けてくれません。
たとえば唾液に含まれる消化酵素アミラーゼはでんぷん質を分解しますがタンパク質は分解しないのです。
酵素はビタミンやミネラル(補酵素)と共に働き、呼吸や筋肉の動きといった生命活動にかかわっています。
酵素は生きるためにはなくてはならない重要な存在であると言え、オーガニックな健康志向を持つロハス的な食事スタイルには多少なりと大切になってくるキーワードなのです。
『酵素』についてもうちょっと詳しく…
酵素は3つに分けられて考えられることがあり、そのうちの消化酵素と代謝酵素は体の中で生成されますが、食物酵素は主に新鮮な食材に多く含まれています。
消化酵素
- アミラーゼ でんぷん質をブドウ糖に分解(唾液に含まれる)
- プロテアーゼ タンパク質をアミノ酸に分解(胃液)
- リパーゼ 脂肪を脂肪酸に分解(膵液)
代謝酵素
- 摂取した栄養を体の細胞に届け新陳代謝の手助けをする
- 老廃物や毒素を尿などに排出する
- けがや病気に対しての免疫力および自然治癒力
食物酵素
- 消化を助ける働き
- 食べ物から摂取する
体内の酵素が不足すると、酵素によって分解されるはずだったデンプン・タンパク質・脂肪などが血管へと入り込み、ドロドロの血液の原因となり、さらに不健康な血液は万病を招くことになります。
ローフードの目的は、食物酵素を意識して摂取し、潜在酵素(消化酵素・代謝酵素)の消化吸収などの働きを助け、体内の酵素が不足しない状態にすることで長寿と健康を獲得することにあります。
ローフードの落とし穴?!
健康のためのローフードではありますが、おススメできるポイントばかりではありません。
加熱調理で吸収力や効果が上がる栄養素もあることや、生の肉や魚介類は食中毒、魚介類はさらに寄生虫に対しての注意が必要になります。
加熱することで発生する栄養素もあることや、菜食主義者はビタミンBが欠乏しやすいことなどほかの栄養面での偏りも否めません。
また、酵素の人体への分泌の影響などに関する学術的根拠となる論文はまだ存在せず、科学的根拠に欠けるという見方もあります。
このようにローフードは決して万能とは言えないところもあるので、栄養バランスも考えほどほどに導入するのが無難でしょう。