内縁の妻・夫でも遺産相続が可能になる、特別縁故者の制度とは?|トピックスファロー

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2013年5月7日
内縁の妻・夫でも遺産相続が可能になる、特別縁故者の制度とは?

婚姻届を出さずに、内縁の妻や夫という関係を選ぶカップルが増えています。晩婚や再婚など結婚に対する価値観やスタイルが多様化しているためですが、遺産贈与できないことが時として問題になります。そこで助け舟となり得るのが特別縁故者という制度ですが、認可されるには様々な条件を満たしていなければいけません。

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近年増加の内縁の妻・夫という関係。遺産相続が問題になる!?

遺産相続

婚姻届けは出していないけれど、夫婦同然の関係にあって共同生活や同居生活を送っている。
このような男女関係にある場合、相手のことを内縁の妻や内縁の夫と呼びます。

現代は同棲や晩婚・再婚など、結婚に対する価値観や家庭のあり方が複雑・多様化しているため、このようなカップルが増えています。モラルやメリット・デメリットについては意見が分かれるところですが、どちらかが亡くなった場合、嫌でも直面せざるを得なくなるのが遺産相続の問題です。

内縁の妻や内縁の夫に、遺産の相続権はない

我が国では、各地域の役場に婚姻届けを提出することで、正式な夫婦になれる決まりとなっています。
この手続きを行わなければ、夫婦の仲や生活の中身がどんなものであれ、法的な夫婦とは認められません。

法的な夫婦ではない―つまり内縁の妻や夫には、遺産の相続権はありません。
つまり妻・夫のどちらかが亡くなったとしても、パートナーは故人の財産を受け取ることができないのです。

ただし「やむを得ない事情があって籍を入れられないだけなのに…」「自分がいなくなったら妻の今後の生活が心配」「献身的に介護・看護してもらい、身内以上に世話になったのだから」など、この決まりを理不尽に感じているカップルが少なくないのが現実です。

特別縁故者の制度を利用する手がありますが…

特別縁故者

では大切な自分のパートナーに、遺産を相続できる可能性はゼロなのかというと、そんなことはありません。特別縁故者の制度を利用するという方法があります。
特別縁故者とは、法的相続者が不在であることを確認できた際に、遺産の全てあるいは一部を受け取れる者のことを指します。

特別縁故者になるためには、家庭裁判所に申し出て希望を伝える必要があります。
ただし書類に必要事項記入でOK、簡単な事務手続きで済むなど、無条件に認められるわけではありません。認可されるには、下記の事実をきちんと証明できなくてはいけないのです。

  • 被相続人と生計を同じくしていた者
  • 被相続人の療養介護・看護に努めた者
  • その他被相続人と特別の縁故があった者

法的効力を持つ遺言書を残すことをお勧めします

特別縁故者は事情ありきのカップルに配慮した制度と言えますが、認可条件すべてを満たすことは容易ではありません。ですから過剰な期待を抱いたり、全面的に頼りにすることは止めたほうが良いでしょう。

それよりは遺言書を残すことをお勧めします。
遺言書があれば、パートナーに遺産贈与できる確率をより高められるからです。

ただし故人の父母や祖父母など法的相続者が健在だった場合、彼らには遺産贈与を求める権利がありますから、話し合いでの解決が必要になる、話し合いが長丁場になる、最悪ドラマのような泥沼トラブルに発展するといった可能性は覚悟したほうが良いです。

また遺言書を残す場合、確実に法的効力をもたせるためには、書式ルールを必ず守らなくてはいけませんから気を付けましょう。

著者:安達リス

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本にお茶、お絵かきアイテム、動植物を愛する文字書きです。いろんなものを吸収するべく趣味の範囲を超えたテーマを取材・執筆しています。中の人などいません。