積立投資をしていく上での基本的な考え方
インデックスファンドの積立投資は、ほったらかし投資といわれており、運用しているのを忘れるくらい長期に保有した人が勝者になる確率が高い投資方法です。
具体的には、個別株などのように一時的な株価の上げ下げによって、利確して売買する投資と違い、ドルコスト平均法で毎月一定額をコツコツと積み立てていく投資方法です。
過去記事でもお伝えしましたが、筆者の投資方針もまさに上述の通りです。
しかし、それだと巷に溢れる投資系の情報と変わらないので、それらと差別化をはかるためにも、筆者視点の投資方針をお話ししたいと思います。
積立投資する上での基礎的な根幹、哲学ともなる部分についての常識について、順にお伝えします。
オルカン?S&P 500?がどちらがいいか?
NISAでNO.1と2に位置する人気商品の全世界株(オルカン)、アメリカの代表企業の株500社がパックになった米国株式(S&P 500)。どちらを持つべきかという論争が絶えません。
今までのリターンはS&P 500の方が良いですが、筆者はどちらでも構わないと思っています。もっといえば、直感で決めてもよいレベルの話だと思います。
筆者の例に挙げると、筆者はオルカン一本にしています。理由は自身が一度もアメリカに行ったことがないからです。
「ヨーロッパで訪れたい世界大戦の戦争遺跡シリーズ」の執筆の取材で何度も渡欧経験があり、学生時代は東南アジア各国も周遊していました。
個人的な性格の部分も影響しますが、一度も自分の目で見たことない国に投資額を全部注ぎ込むことに抵抗があるため、米国株式(S&P 500)を避けました。
また、新興国がアメリカに対抗して経済圏を作ることによって、世界中の貿易決済に最も使われ、基軸通貨でもある米ドルの優位性も徐々に揺らぐことも考えられます。現在、世界を圧巻しているアメリカの企業のパックの詰め合わせセットであるS&P 500も過去ほどのリターンが見込まれない可能性も0ではないのです。
インデックス投資の基本は、リスクを軽減するために広く分散された商品を長期間保有することです。その最適解はオルカンになると思います。
相場は毎日チェックするか?
前述したとおり、インデックスファンドの積み立ては「ほったらかし投資」といわれています。その言葉通り、為替、株価の変動に惑わされず、その間に浮き沈みがあっても、15年、20年後に増えていれば良いので、無心でコツコツ積立てる必要があります。
ただ、ここで注意したいのが、「ほったらかししておいていい」=「無関心でいい」という意味ではありません。下がっている時に不安なり狼狽売りしてしまわないように、毎日の株価の変動は見ないで、証券口座のアプリを削除した方が良いという意見もありますが、この意見も反対です。
そもそも長期運用前提の積立投資をしていて、下がると不安だから株価の変動を全く見ないと言う人は、投資に向いていないような気がします。
今から2世紀も前に資本主義という概念が誕生してから、右肩上がりで経済成長をしている世界を信じて投資しているのですから、長期的な視点でなら一時期な下落に動揺する必要はありません。むしろ下がっているから安く株を買えるチャンスくらいに思うべきでしょう。その方が将来上がった時に更に利益を伸ばしてくれます。
歴史的に見れば寝ながらでも増えるから、ほったらかしつつも、投資者として株価の動向は時々チェックしておきましょう。
それに、投資をすることで、国内外の政治、経済トピックスに敏感になり、世界中のお金の流れを肌で体感することにより、たくさんの知見が増え、みなさんの仕事の役にも立つことと思います。
筆者の場合、毎日の株価を確認します。SBI証券だと、毎日平日21:30にその日の運用益が更新されます。自分の大事な資産をそれなりの額を投資しているので、現状を把握しておきたいからです。
「NO.1:収入額より資産額、学生時代までに身に着いたお金の価値観」でもお伝えした通り、筆者は子供時代、財布に現金が入っていると妙に安心感がありました。そのマインドが現在もあるのだと思います。
また、筆者は自らの資産を増やすだけでなく、世界中の企業に投資をすることで、世界中の労働者を応援しているというやりがいを持って投資をしています。オルカンやS&P500のような世界中に幅広く投資している商品を買う人が増えれば、それだけ世界中の株価が上がり、そこで働いている労働者も恩恵を受けることができるのです。
世界中の企業に投資をしていることにより、現場で働いている労働者いるからこそ、社会が成り立ち、自分たちの生活が成り立っていることも実感できます。全世界の労働者が少額でもいいから投資をして、投資家と労働者という二束の草鞋を履いている社会が理想だと思います。
投資をしているのを他人に話した方がいい?
一般的には投資やお金の話は、他人にしない方が良いといわれています。
それはお金を持っていると思われて、嫉妬されたり無心されて人間関係が壊れる要因になったり、場合によっては強盗などに遭う可能性もあるからです。昨今は「闇バイト」という言葉をニュースで目にするようになり、若い日本人でもお金に困り一線を超えてしまう人が後を絶ちません。
しかし、筆者は、親しい友人や家族とは積極的にお金の話をしていくべきだと考えます。
もちろん、資産、収入、運用益を具体化に言う必要はありません。投資、お金に関する情報をたくさんの人と共有していった方が良いと思います。
日本人は、昔から親にお金のことばかり話しちゃダメ、子供がお金の心配をするんじゃないなど、お金に関する話を公にすることはタブーな部分がありました。
筆者はそれが日本人の金融リテラシーの低さに現れているのではないかと思います。
労働と積立投資でお金を増やしていくというのは、先進国の欧米諸国では常識ですが、日本ではまだまだ投資は怖い、現金主義が根強く、欧米諸国に比べて現金保有率が高いのです。
筆者がこのようにお金、投資系の記事を書いているのも、日本人全体のお金や投資に対する意識が向上して、闇バイトに走る若者が減り、多くの日本人がハッピーな生活を送れれば良いと思い発信しています。