社会常識を盲信しているとお金はたまらない
NISA枠を活用した積立投資の資金を捻出するためにはどうすれば良いか。
思い浮かぶのは、副業に挑戦して収入を増やす方法や、スマホを格安SIMに切り替えたり、ふるさと納税をしたりといった節約方法などかもしれません。
しかし、筆者は、こうした小手先の節約方法より最も効果的なことは、見栄を捨て、今までの常識を疑うことだと思います。言い換えれば、見栄を張ることや社会常識に何の疑問を持たずに生きていくことイコール、お金が貯まらないということです。
資本主義の世の中は、一般市民からお金を巻き上げようとするビジネスがたくさんあります。その養分になり続けているようでは、貧乏なまま、ラットレースを抜け出すことはできません。
投資資金を捻出するために、賛否両論が起こりやすいデリケートな話題をいくつか挙げますが、お金の節約や考え方について、個人的な見解をお話ししたいと思います。
筆者は独身ですし、あくまでも個人的な見解であることを前提にお読みください。
結婚式と新婚旅行は本当に必要か?
式を挙げる側、出席する側、双方に負担がかかる結婚式
昔からの常識、慣習となっている儀式で、結婚するにあたり、その門出として、結婚式と新婚旅行があります。
もちろん、結婚自体はおめでたいことだとは思いますが、今の時代、結婚式と新婚旅行を世間体で行なう必要が本当にあるのか、疑問に思います。
そのスタイルによって様々ではありますが、結婚式と新婚旅行では数百万円の費用がかかると思います。この費用を可能な限り抑えて、新婚生活の資金、または夫婦の今後の生活のための資産を増やすことに充てた方が良いのではないでしょうか。
結婚式は式場を借りて、新郎新婦の両親、親戚、友人、同僚などをたくさん呼び、賑やかにやることが一般的ではありますが、出席する方もご祝儀の一般的な価格である3万円、その他に服装など準備の費用、交通費などを考えるとかなり高額な出費になります。
筆者も何度か親戚、友人の結婚式に招待されて、出席したことがあります。彼らには大変申し訳ないのですが、祝福する気持ちはあるとはいえ、正直、ご祝儀3万円も払いたくなかったなというのが本音です。
結婚式を挙げた側は、一生に一度は自分が主役の結婚式の幸せを味わうべき、普段、顔を合わせない親戚が一同に顔を合わす良い機会といいます。しかし、これはそれなりの費用と出席者の手間をかけて結婚式を行なったという、結婚式を挙げた側の強がり的な意地もあると思います。
筆者も学生の頃、親戚の結婚式に参列したことがありますが、今まで顔も名前も知らない親戚たちがいたことは覚えています。しかし、その親戚たちとその後、顔を合わすことはありません。これは結婚式を挙げた側の友人も同じことを話していました。
冠婚葬祭の時だけに顔を合わす程度の親戚と会える場というのは、本当に必要なことなのでしょうか?
ですから、これから結婚を考えているカップルは、なんのために、誰のために式を挙げるのか、将来に備えた資金のことも踏まえて慎重になるべきです。
結婚式というのは人生の角出ではありますが、ブライダル業界の都合の良い戦略にハマっているという考えが拭いきれません。結婚式は、挙げた側、出席した側にも多額のお金がかかるコストパフォーマンスが悪いイベントだと思います。
コロナ禍後は、結婚式も出席者は親族のみなど、小規模化される傾向にあると、結婚式のブライダルカメラマンをしている友人から聞きました。
これはテレワークと似ていて、コロナ禍下の感染症対策として始まったテレワークも、コロナ禍後も継続している企業は数多くあります。それはわざわざ毎日、会社に通勤しなくても、仕事ができることが可視化されたからです。コロナ禍で、大人数が集まることが禁止されて、結婚式が開催することが困難になりました。しかし、これも今まで遠方からわざわざ時間とお金をかけて親戚、友人を集めるイベントということに疑問を持つような価値観へシフトしてきたのだと思います。
両家の両親、兄弟だけの食事会にするなど、多額の費用をかけて、盛大に式を挙げなくても良いのではないかと思います。
わざわざ行く必要はない新婚旅行
結婚式が終わった後の定番イベントが新婚旅行です。これもよほど海外旅行が好きな夫妻でない限り行く必要はないと思います。
新婚旅行というのも、昔からの定番行事で、平成に入ってからは、海外に行くのが当たり前になってきたように思えます。周りでよく聞くのが、新婚旅行が初めての海外で、そのためにパスポートを作ったという話。
要はそれまでの人生は海外旅行に無縁だったけど、新婚旅行は海外が定番だからその流れに乗っただけの話だと思います。
新婚旅行は海外が定番だからと、元々興味ない人が義務感のように行く必要はないと思います。筆者も海外旅行が大好きなのでわかるのですが、旅行が好きな人は、形には残りませんが経験に時間とお金を使うことを躊躇いません。なので夫婦共に海外に興味がある、旅行が大好きでもない人たちは、新婚旅行はかけがえのない思い出になるでしょう。そうでもない限り、わざわざお金をかけて新婚旅行で海外に行く必要はないと思います。
会社も社員が結婚した場合、有休とは別に特別休暇、慶次休暇などという福利厚生で、1週間ほど休みがもらえることが多いです。その期間は、わざわざ海外まで出掛けるよりも、夫婦水入らずで結婚生活のスタートをゆっくり過ごすのも良いのではないでしょうか。新婚生活に向けて色々と準備する時間も取れるはずです。せめてその間に、近場に1泊2日くらいで出掛けて、ゆっくりするくらいがちょうど良いかもしれません。
結婚式、新婚旅行で浮いたお金は生活資金、そして投資にまわしていった方がこれから長い結婚生活には有意義になると思います。
繰り返しになりますが、見栄、常識に囚われているようだったら、お金は貯まりません。