NO.7:積立投資は、元本と時間を味方につけることが鉄則|トピックスファロー

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2024年11月26日
NO.7:積立投資は、元本と時間を味方につけることが鉄則

積立投資をする上で最も必要となるのは、元本となる投資資金です。いくら投資するといっても、その軍資金となるお金がないことには、投資デビューすることはできません。その試験の捻出方法の考え方についてお話しします。

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積立投資では、元本と時間こそ全て

長期運用を前提とした積立投資では、投資の元手となる現金をどれくらい証券口座に入れるかが勝負の分かれ目となります。

なぜなら、たくさんのお金をなるはやで証券口座に移して運用した方がリターンは見込めるからです。

後で触れますが、筆者は生活防衛資金である投資にまわしていない貯金額との兼ね合いを考えて、最初の1年目は月30万円、2年目以降は月10万円と投資の初期の段階で可能な限りの額を投資にまわしています。

積立投資は、積立てている年数の長さと金額の多さで決まる投資方法です。

「元本と時間こそ全て」

この言葉を念頭に、積立投資では無心で元本となる現金を証券口座でコツコツと積立ていきましょう。

最適な積立金額は、年代、ライフスタイルによって変わる

20代からでも積極的な投資をしていくのも有り

NISA枠を使った全世界株(オルカン)、米国株式(S&P500)で積立投資して、少しでも将来的なリターンを上げるためには、上述の通り、投資する元本を年数かけて運用することです。

そのため、時間がある若い人ほど、積立投資は有利になっていきます。しかし、まだ社会人にもなってあまり時間が経っていない20代の人などは、貯金自体が少ない人が多いでしょうから、それほど多くのお金は積立てられないかもしれません。

そのため、一般的におすすめされているのは、20代は、少額でもいいので(月100円からできます。)可能な範囲の額をコツコツと投資していき、貯蓄が増えたら、投資額を徐々に増やしていく方法です。

また、20代は、お金は投資より、旅行や留学などその時にしかできない経験やスキルアップのための自己投資にお金を費やすべきとも言われていたりします。だからこそ、この時期に多くのお金を積立にまわすのは難しいかもしれません。

NO.3:労働収入と人的資本に投資することが投資の基本スタンス」でもお伝えしましたが、この記事を執筆中の40代半ばの筆者も、20代、30代の時、投資は一切せずに、経験と自己投資にお金を使ってきました。

もちろん、筆者も自らの経験を踏まえて、20代、30代は、お金を増やす投資より自己投資と経験にお金を使うことが最適解だと思います。しかし、昨今の欧米などの先進国や東南アジアやインドなどの新興国がインフレで物価も上がり、日本経済も円安や物価高が続く現状を鑑みると、若い世代でも積極的な投資による資産形成をするのも有りではないかと思います。そして、積立投資の複利効果を充分に享受するべきです。

参考までに「【第107回】戦うポーランド!ワルシャワのヴィスワ川沿いの戦跡 前編-その11」筆者が2024年6月、東欧のポーランドに渡航した時の記事です。2001年のポーランド訪問時に比べて、ポーランド国内の物価の高騰やスマホでのタッチ決済の普及率をみても、この20数年間で日本の成長スピード以上の発展しているのがわかりました。

具体的な投資資金の捻出方法には後の記事で紹介する予定ですが、例えば、結婚するまでは実家に住み、家賃を浮かして、投資できる額を増やす工夫をしてみるのも一つの方法です。

投資にまわせる額は、収入にもよりますが、実家暮らし、1人暮らし、結婚、子供の有無、住宅、車のローンの有無によって変わってきます。

もし20代で独身なら、実家暮らしで投資を積極的にやっていき、30代以降の結婚に備えるのも一つの手です。金融資産が多ければ、結婚も有利になるはずです。

30代半ば以降は積極的な投資をする

30代も半ばになると、ある程度、投資をしなくても資産が増えている人は多いのではないでしょうか。

もちろんこの世代は、結婚して子育てをしている家庭も多いので、住宅ローンや教育費で金銭的な余裕がない場合も多いと思います。しかし、独身者などは一気に投資のブーストをかけても良いかもしれません。また、定期的な収入がある場合、生活防衛資金を確保した上で、収入の全てを積立投資に注ぎ込んでも良いと思います。

筆者も新NISA限度額一杯の月30万円をオルカンに投資しています。一般的に月30万円は決して小さい額ではありませんが、遊ばせている銀行の普通口座にあるお金を証券口座に徐々に移す感覚です。

子供の教育費やローンで家計をやりくりしている家庭でも、少額でもいいから積立投資をして不労所得を増やしていくべきでしょう。

場合によっては、自分の親にある程度経済的な余裕があるから、生前贈与という形で資金を提供してもらい、そのお金を投資にまわしてもいいと思います。この世代は親も現役を引退して高齢になっているので、相続税対策にもなります。

生活防衛資金は絶対に確保しておくこと

積立投資の注意点として、含み益が増えても利確や取り崩しをしない限り、まだ自分のお金ではありません。暫定的な金額と考えましょう。

どういうことかというと、一定の年齢まで取り出せない確定拠出年金(iDeCo)と違い、NISAでの積立投資は、、証券口座で運用している限りは、銀行や郵便貯金のように気軽に引き出せる物ではないからです。確かにいつでも運用を止めたり、少しずつ取り崩しをして引き出すことができますが、複利の恩恵が半減してしまいます。なので、余剰資金で可能な限り長く運用していきましょう。
だから長年、積立投資をして含み益が爆増しても、あくまでも運用途中のものという認識でいるべきで、実際には銀行、郵便局の口座にある証券口座に移管していない貯金が、今すぐ使えるお金になります。その額はしっかり把握しておきましょう。

投資界隈ではこれを「生活防衛資金」と言っています。一般的には生活費の半年~2年分は投資にまわさず現金で持っておくと言われていますが、これは各人がかかる生活費、自分が安心できる額は人によって違います。

急な失業、病気でも必要以上に慌てない

会社員で定期的な収入がある人は、直近で使用予定があるお金や自分が納得できる生活防衛資金以外は、積立投資にまわして良いと思います。

定期的な収入がある人は生活防衛資金というのは、それほど心配する必要はないからです。

仮に今、何らかの事情で働いている仕事を失った場合を参考に考えてみましょう。

正社員の場合、日本の法律では、懲戒免職など、労働者に明らかな非がない限り、簡単に解雇ができません。万が一、会社の経営事情で解雇されたら、割増の退職金が出る可能性が高いですし、会社都合として、失業保険も待機期間を置かずに支給されます。

自分からの申し出による退職の場合は、自己都合退職となりますが、仮に転職先が在籍中に決まらなくても、待機期間、2ヶ月で失業保険が支給されます。

派遣社員や契約社員といった非正規労働者でも、契約期間満了での退職なら、待機期間を置かずに最低3ヶ月分は失業保険が支給されます。
(失業保険の支給期間や額は、働いていた期間、収入により、人それぞれ異なりますので、詳しくは、皆さんがお住まいの市町区村のハローワークに問い合わせてください。)

また、健康保険に加入していれば、仮に入院しても医療費は3割負担、高額医療費の場合でも自己負担額の限度額を超えた分は、高額療養費としてあとから支給されます。

労働者の場合、社会保険料として、毎月、雇用保険や健康保険などの費用を給料から天引きされているので、それが万が一の場合のセーフティネットになっているのです。

何が言いたいかというと、最悪、今の仕事を急に失っても、収入が近々に途絶えてしまうことはないということです。突然の失業や病気には、必要以上に恐れることはないと思います。それを勘案して、みなさんなりの生活防衛資金を考えてください。

収入が無くなる、減った場合は臨機応変に積立額を減額したり、一時的に止めたりすれば良いのです。その間でも過去に積み立てたものが運用され続けるので、資産が増えている可能性が高いでしょう。

著者:ヒロマル

戦争遺跡ライター
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1979年神奈川県生まれ、神奈川県逗葉高校、代々木ゼミナールで1浪、立教大学経済学部卒業。

大学在学中からヨーロッパ、アジアなどを海外放浪してハマってしまい、そのまま新卒で就職せずフリーターをしながら続ける。その後、会社員生活をしながらも休み、転職の合間を利用して海外放浪を続ける。50ヶ国以上訪問。会社の休暇を利用して年に数回、渡欧して取材。

2012年からライター業を会社員との二足のわらじで開始。
2014年からwebメディア(株)フォークラスのTOPICS FAROで2つのシリーズを連載中。

▼もんちゃんねる(You Tube)
https://www.youtube.com/channel/UCN_pzlyTlo4wF7x-NuoHYRA

▼「ヨーロッパで訪れたい世界大戦の戦争遺跡」シリーズ
https://topicsfaro.com/series/warruins
ヨーロッパ各地を取材し、第二次世界大戦に関する場所を紹介。
軍事用語などは極力省き、中学レベルの社会の知識があれば楽しめる記事にしています。
同シリーズが2017年に書籍化。
「ヒトラー 野望の地図帳」(電波社)から全国書店の世界史コーナーで発売中。

▼「受験に勝つ!世界史の勉強法」シリーズ
https://topicsfaro.com/series/wh
2018年から主に世界史を中心とした文系の勉強方法について執筆。
大学受験だけでなく、大学生や社会人の大人の教養としての世界史の勉強方法にも触れて、
高校生、大学生、社会人とあらゆる世代を対象としています。

世間の文系離れを阻止して、文系の学問の復権に貢献することが、2つの連載の目的です。

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