地方のお店はタイミングが大切
個人オーナーのセレクトショップは都内よりも地方の方が多いです。そのため、都内にオフィスを持つ大手のバイヤーとは違った方法でセールスをしていく必要があります。
また、都内で展示会を行うのであれば、地方のバイヤーは物理的にも離れているので、展示会の案内をする時期やアポイトメントなどのタイミングが大切になります。
電話で直接オーナーに連絡しよう
大手の事業部ごとにバイヤーが分かれている場合とは違い、個人オーナーのセレクトショップであれば、オーナー自身が買い付けを担当していることが多いです。また、他にバイヤー担当がいる場合もありますが、店舗スタッフとしてもお店に立っている方がほとんどです。
そのため、個人ショップへセールスする場合は、直接ショップへ連絡を取ってみましょう。
メールやFAX、郵送で展示会の招待状を送る場合も、事前に断りの電話をすることが大切です。
この電話で、自身のブランドの簡単な紹介と、招待状をお送りしても問題ないかどうかの確認をするのですが、必ず買い付け担当の方の名前を聞いておくようにしましょう。
次回からは、買い付け担当の方に連絡を取ることでより、確実に展示会の案内等を伝えやすくなります。
また、招待状を送った後はそれで終わらずに、数日後には確認してもらえたかどうかの電話をすることで、より確実にブランドと展示会のアプローチをすることができます。
買い付けのスケジュールを聞いてみよう
招待状がバイヤーの手元に届いたかどうかの確認を取ると同時に、展示会へ来てもらえるようにアポイトメントを入れてもらうことが重要です。積極的に展示会に足を運んでもらえるように、お願いしてみましょう。
大手のセレクトショップのバイヤーと違い、個人ショップの方が新しいブランドでも展示会に来てもらいやすい傾向になります。
これは、大手セレクトショップでは取り扱っていない小さなブランドなど、常に新しいブランドを探していることが考えられます。
そのため、展示会に来てもらえるチャンスは、個人ショップの方が多いです。
ただ、個人ショップの場合、都内にもショップはありますが、全国各地の地方にお店を構えているショップが多いです。
新しいブランドの為だけに、東京まで出張をするショップはありません。
展示会を東京で行うのであれば、バイヤーが買い付けで東京に来る日程を訪ねる必要があります。
地方のショップのバイヤーは、毎シーズン2~3日間は東京へ展示会周りに来ます。
この滞在期間に、できる限りたくさんの展示会場を周るスケジュールを立てています。
そのため、バイヤーが東京へ来る期間を聞いて、そのタイミングにもサンプルを見てもらえる機会を作ることが大切です。
展示会が終わった後であっても、バイヤーが東京へ来る時期が分かれば、展示会を延長することや、事務所で見てもらうなどの工夫をすることで、受注へ繋げることができます。
直接セールスに行ってみよう
個人オーナーのセレクトショップは都内よりも地方にたくさんあります。そのため、東京で展示会を行ってもなかなか見てみらる機会が少ないです。
特に始めたばかりの小さいブランドであれば、展示会の案内を送ったとしても、来てもらいショップが多いです。
そこで、こちらからサンプルを持って直接お店へセールスにお伺いする方法もあります。
もちろん、予めアポイトメントは取る必要がありますが、展示会の招待状を送るよりも、確実にサンプルを見てもらえます。
さらに、実際にお伺いした方が積極性が買われて、展示会での受注よりも増える場合もあります。
直接ショップへ訪れる場合は、1店舗だけでなくできるだけたくさんのショップにアポイトメントを取って、たくさんのお店を周るようにしましょう。
持参するサンプルも、スーツケースに入るほどの数量で、ショップに置いてもらいたいアイテムを厳選するようにしましょう。
朝の早い時間帯も狙い目!?
地方の個人ショップであれば、東京へ展示会周りの出張をする際に夜行バスを使う方も多いです。夜行バスであれば、夜の地方を出発して、早朝に東京へ着く時間帯が一般的です。
そのため、朝からすぐに展示会周りを行うことができるので効率良く時間を使うことができます。
夜行バスで東京へ来るバイヤーが多いので、早朝の時間帯でも見ることができる展示会が狙い目です。
夜行バスが早朝に着いても、一般的な展示会が始まる時間帯は早くても午前10時からです。
バイヤーはそれまでどこかで時間を潰す必要があります。
そのため、8時や9時から展示会を開くことで、時間を有効に使いたいバイヤーには喜ばれます。
展示会が長時間になれば、疲労が溜まることもあるので、無理に早い時間帯から行う必要はありませんが、夜行バスで来るバイヤーがいるのであれば、早い時間でも見られるように対応すれば、セールスの結果に繋がるかもしれません。
実際に、10時からの展示会場でも、9時半頃からの入場をお願いしている地方のバイヤーもいます。
他の展示会場が行わない工夫で、よりたくさんのバイヤーを呼び込めるようにしましょう。
個人ショップはコツコツと案内を
個人オーナーのセレクトショップは一つのショップあたりの受注数は少ないですが、ブランドを気に入ってもらえれば、長く取引をしてもらえる関係になりやすいです。ひとつひとつのショップへ展示会の連絡を行うことは大変ですが、コツコツを進めていくことが大切です。
【連載】ファッションブランドの作り方