自分で展示会を開こう!
自身で展示会を開くのであれば、日程や場所、ディスプレイ、全てのスケジュールを自分達で決めることができます。ですが、始めたばかりのブランドであればバイヤーを呼ぶことがとても大変です。
そんな自分で展示会を行う際のメリットとデメリットについて注目してみましょう。
メリット
場所さえあれば、費用はかからない
自身で展示会を行う場合、低予算で行えることが特徴的です。事務所があれば、事務所の一部を使って展示会を行うことができます。
また自宅であっても、生活感があるものを隠せるのであれば、十分に展示会場として利用可能です。
ただ展示会を行うには会場となる場所が重要です。
バイヤーが集まりやすい都内の中心部であることは絶対条件です。
さらにファッション関係の事務所が多い、渋谷区や目黒区、新宿区などで行うことが、たくさんの方に足を運んでもらうために必要になります。
そのため、数日間単位でレンタルできる貸しスペースやギャラリーも多い地区です。
費用はかかるものの、合同展示会のブース代より低予算で借りることも可能です。
事務所や自宅が都内から離れている場合は、場所を借りることをおすすめします。
期間や時期などは自分で決められる。
合同展示会であれば、日程が決まっていますが、自分で行う展示会であれば、日程やどれくらいの期間で行うかを決めることができます。サンプルが仕上がるスケジュールや、バイヤーの負担になりにくい日程を選ぶように工夫しましょう。
自分の事務所で行うのであれば、貸しスペースとは違い、期間の延長なども簡単に対応できるので、より効率的にセールスができることも魅力的です。
特に、バイヤーによっては、こちらが決めた展示会期間中以外の日程ならスケジュールが合うこともあります。
その場合は、展示会期間を延長して、バイヤーにサンプルを見てもらう機会を増やすようにしましょう。
予約制にすることで、じっくりと説明ができる。
基本的に、展示会を行う際はアポイントメント制にするところが多いです。その理由は、来て頂いたバイヤーに落ち着いて見てもらえるようにすることや、こちらからもしっかりと商品説明ができるようにすることです。
合同展示会の混み合った雰囲気や、人の出入りが多い場所ではお互いに落ち着いた商談もできません。
その分、自分で開く展示会ではバイヤーとの商談時間をしっかりと取れるので、より受注に繋がりやすくなります。
また、アポイントメント制であれば、事前にバイヤーが担当しているセレクトショップを調べることで、より気に入ってもらえるセールスができるので、営業効率も上がる特徴もあります。
デメリット
バイヤーに来てもらうことが大変
合同展示会では、ブースに出展していればたくさんの方が見てくれますが、自身の展示会であれば、呼び込みをしなくては誰も来てくれません。そのため、展示会の招待状を出すことや、その後に再度展示会の案内の連絡を取るなど、こちら側から展示会へ来てもらえるように呼びかけなくてはなりません。
大手のセレクトショップのバイヤーであれば、いろいろな展示会からの招待状や電話があるので、他のブランドの案内状や連絡に埋もれないようにする必要があります。
そのため、思わず行ってみたくなる展示会場として写真や資料を送るなど、魅力的な印象を与える工夫をする必要があります。
始めたばかりのブランドであれば、展示会に来てもらうだけでかなり苦労します。
準備が大変
合同展示会であれば、ブースの設営も大変ですが、自身で行う展示会も準備が大変です。招待状や呼び込みはもちろん、サンプルの仕上がりチェックから、ディスプレイの準備をしっかりと行う必要があります。
また、来てもらったバイヤーに出すコーヒーやお茶、お菓子なども用意する展示会場が多いです。
それら簡単なケータリングの準備も自分で行わなければなりません。
さらに、普段事務所として使っている場所で展示会を行うのであれば、よりセレクトショップに似せた雰囲気にすることが大切です。
これにより、サンプルを実際にショップで扱った時のイメージがしやすくなり、受注に繋がりやすくなります。
自身で行う展示会であれば、合同展示会よりもいろいろな準備物が増えることになるので、作業負担が大きくなります。
たくさんの方に見てもらうより、限定的になりがち
合同展示会では、面識がない方や、知らないショップのバイヤーにも幅広い方達にサンプルを見てもらう機会があります。その反対に自身で行う展示会では、サンプルを見てもらえる方が限定的にありがちです。
こちらから招待状を送った方しか展示会自体の情報がなく、アポイトメント制なので、見てもらえるバイヤーの数も限られます。
そのため、ブランドとしての知名度を上げるには効率が悪い展示会となってしまいます。
そのため、バイヤー向けの展示会を行って後、スタイリストや雑誌関係者向けのプレスプレビューを行うブランドも多いです。
これは、受注を受けるためではなく、雑誌のネタやスタイリストのサンプル貸し出しで使ってもらえるように、サンプルやブランド自体をお披露目する機会です。
展示会だけでは、どうしても限定的になるので、よりたくさんの方に見てもらえる工夫をしっかりと行いましょう。
合同展示会よりも肩の力を抜ける
自身で行う展示会であれば、スポーツで言えばホームグラウンンドのようなもの。リラックスして、自分のペースでバイヤーへセールスをすることができます。
しっかりと営業をしたいのなら、自身で展示会を開くことをオススメします。
【連載】ファッションブランドの作り方