悩むことも多い!ブランド名のつけ方は?
ファッションブランドを始める際に、最後まで悩むことと言えば、ブランド名です。カッコイイ名前にしたい。
誰にでも覚えてもらえる名前にしたい。
と希望はたくさん出てきますが、悩み始めるとなかなかブランド名が決まらないこともあります。
しかし、途中でブランド名を変えることにでもなれば、手間やコストなど様々な問題も出てくるので、最初にしっかりと入念に考える必要があります。
そこで、ブランド名を考えるにあたっての注意点などをまとめました。
ブランドを始めて数年経った後、問題に気づくことがないよう事前に確認をしましょう。
わかりやすさはグローバルに判断しよう
ファッションブランドの名前を考えるにあたって一番重要なことは、分かりやすい名前であることです。長すぎない名前でシンプル、ファッションブランドのイメージが連想できるものなど、いろいろな条件に当てはめていく必要がありますが、とにかく最初は分かりやすさを優先して考えてみましょう。
その後、いくつかの候補が出たら、言いやすい名前であるか、名前の音を聞いてどんなイメージが湧くかなどをチェックしていくと決まりやすいです。
特に覚えにくい名前ではないかを注意をしましょう。
覚えにくい名前かどうかを判断するために、名前を思い付いてその日の終わりの寝る間際に思い出せないような名前であれば、避けるべきです。
世界的に有名なファッションブランドであるGAPはファッションにはジェネレーションギャップあることを感じていたため、ブランド名にそのままGAPとして使用したと言われています。
覚えやすく、言いやすいブランド名の代表的な例です。
ファッションブランドの名前で次に注意したいことが、海外から見て違和感のある名前ではないかどうかです。
日本国内であれば分かりやすい名前でも、海外の方から見ると違和感のある名前として印象を受ける恐れがあります。
ブランド名をアルファベット表記にして、発音がしっかりできるか、狙いとは違う意味として誤解されないかをチェックしましょう。
特に、日本人の感覚では分からない、差別的な言葉を連想してしまう場合もあるので、注意が必要です。
英語圏で生活していたネイティブの方などに、念のため確認してもらうことをお勧めします。
使用済みでないかチェックしよう
ブランド名にぴったりの名前を思い付いても、すでに使われている場合があります。シンプルであればある程、すでに使われている可能性が高くなります。
確認の方法としては、インターネットでブランド名にしたい名前を検索してみましょう。
この場合、アルファベット表記とカタカナ表記の両方で検索します。
すでに使われている場合はこの段階で見つけることができます。
ファッションブランドで無くても、お店の名前などで使われている場合があります。
また、インターネットで調べる場合は、ブランド名でドメインが取得できるかも調べておきましょう。
ファッションブランドを作れば、専用のホームページも必要になります。
その際に、ブランド名に加えて「.com」や「.net」、「.jp」などのアドレスがすでに登録済みでないかを確認しておきましょう。
すでに登録済みであれば、同じ名前を使用したブランドなどがある場合や、高額でドメインが売られている場合があります。
ブランドを長く続けていくためには、シンプルなホームページアドレスが役に立つので、使えない場合は違う名前を考え直しましょう。
ファッションブランドならでは!自分の名前を使おう
自分の名前をファッションブランドの名前そのものに使用することもできます。これは、ファッションブランドならではの特徴で、たくさんのブランドデザイナーが自分の名前でファッションブランドを始めて、活動しています。
利点は、誰の真似でもないオリジナリティがあることや、商標が取りやすいことなど、たくさんのメリットがあります。
また、名前を聞いただけで、日本人がデザインするブランドであることが分かり易くなります。
ファッションブランドであれば、誰がデザインをしたのかが気になる方が多く、自分の名前をブランド名にすることで、ブランド名とデザイナーを一致させることができます。
また、自分自身を売り込めることにもなるので、セルフプロデュースが同時に行えます。
海外での複雑な商標などで、現地によってルールは違いますが、自身の名前であれば審査などでも通りやすく、便利なことも多い特徴があります。
難しいけれど大切!商標登録について理解しよう
ブランド名が決まれば、次に確認しておきたいことが、商標登録です。商標はニュースなどで、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ファッションブランドに対してもとても重要な手続きです。
登録に関する手続きなど、専門的な分野でもあり難しいことが多いですが、ファッションブランドを続けていく上で、とても重要なことです。
ここで、一度理解を深めておきましょう。
先ずは商標登録の仕組みを理解しよう
商標登録は特許庁が管理する知的財産を守る権利のことです。分かりやすく言うと、コピー商品を作った相手に対して、法律的に違法と認められる権利を得ることです。
これによりファッションブランドを始めてから、同じブランド名を使ったコピー商品が出回った場合、訴えることができます。
登録方法は、特許庁に出願願いを提出することで、審査を依頼することができます。
審査基準と照らし合わせて、基準を満たしているようであれば登録される流れとなります。
登録方法は、直接特許庁へ提出する方法や郵送・ネットでの提出が可能ですが、初めて行う方や、特許に関する専門的な知識がない方は直接出向いての提出が望ましいと言われています。
また、弁理士に依頼をして書類等に不備なく手続きを行う方法もあり、そちらを活用する方も多いです。
どちらにせよ、ファッションブランドを運営するにあたってはコピー商品を防ぐ為にも商標登録を行う必要があります。
未然に防ぐ!ブランド開始後のトラブル
商標登録で気をつけなければならないことが、ファッションブランドを始める際に、ブランド名がすでに登録されていないかを確認する必要があります。これは、特許情報などを提供している独立行政法人にサイトにて「商標出願・登録情報」として確認することができます。
特許情報プラットフォーム
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage
ここで調べて、同じブランド名のものが無いかを事前に確認しましょう。
注意すべきことは、ファッションブランドであれば、同じジャンルの服飾分野のブランド名で同じ名前が無いかを最優先で確認をしますが、同じように他のジャンルでも同じ名前が無いかをチェックしましょう。
仮に食品などで同じ名前が見つかれば、ファッションの商品であれば出願できますが、コピー商品として問題になる恐れもあります。
ファッションブランドを始めてから、商標登録ができないと分かると、ブランド名を変えるなどの変更をしなくてはならなくなります。
そのような問題を事前に防ぐためにも、商標登録状況の確認はしっかりと行う必要があります。
いつ取るべき?ファッションブランドの商標
商標登録を出願するタイミングはどのような時期が一番いいのでしょうか。ファッションブランドを始めた時や、ブランドとしてある程度の収益が出た時、知名度が高くなり、コピー商品が出る恐れが出た時など、いろいろなタイミングが考えられます。
商標登録で一番いいタイミングは「早ければ早い方がいい」です。
ファッションブランドを始める時の状況などにもよりますが、取れる時になるべく早めの出願が望ましいです。
出願が遅くなれば、コピー商品が出た時の対応が難しくなることが考えられますが、他にも問題が発生する恐れがあります。
それが、第三者に先に出願されてしますことです。
商標登録のルールは、先に出願した方が権利を得ることになります。
そのため、第三者が先に自分のブランド名の権利を得てしまうと、ブランド名が使えなくなってしまいます。
また、悪質な場合、その権利を高い値段で買い取らなければ使用できず、権利を買い取るか、ブランド名を変更することになります。
そのため、ブランド名が決まり、運営を始めて際はできるだけ早い段階で商標登録をすることが大切です。
ブランド名決定こそ、一番大切な作業
ブランド名が決まれば、ファッションブランドを始める準備が一気に進んだ気持ちになります。愛着が湧く、お気に入りの名前について時間をかけて考えましょう。
名前を決める作業がとても重要です。
【連載】ファッションブランドの作り方