【第35回】ファッションブランドエージェントへ自身のブランドを売り込もう!|トピックスファロー

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2015年10月7日
【第35回】ファッションブランドエージェントへ自身のブランドを売り込もう!

ファッションブランドのエージェント会社とは、ブランドの代わりに、展示会やセールスを行うことで、その分のマージンを収益とする会社のことです。

ファッションライター
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ブランドセールスのプロに任せてみよう。

ファッションブランドのセールスに関して、自分自身で営業をする時間や作業が負担となる場合、ファッションブランドのエージェント会社に任せることも可能です。
ファッションブランドのエージェント会社とは、ブランドの代わりに、展示会やセールスを行うことで、その分のマージンを収益とする会社のことです。
主に海外のファッションブランドが日本に進出する際に、日本支社の様な感覚で契約することが多いです。
ブランド側も、セールスを全てエージェント会社のプロに任せることで、よりデザインや生産に集中することができます。
海外ブランドだけでなく、ドメスティックブランドと言われる国内のブランドでも、エージェントにセールスを任せているところもあります。
エージェント会社であれば、すでに大手のバイヤーや全国各地のバイヤーとの太いパイプがあるので、自分では展示会に呼び込むことができないバイヤーにサンプルを見てもらえることができます。
そんなセールスのプロである、ファッションブランドのエージェントについて詳しくチェックしてみましょう。
Portrait of young woman in the flowered garden in the spring tim

契約内容はそれぞれ違う。

ファッションブランドのエージェント会社は、ブランドの代わりに展示会を行ったり、バイヤーへセールスをすることが主な仕事内容です。
そのため、セールスを行い、たくさん受注を得ることで収益を得ています。
ブランドとエージェント会社の契約内容などは、エージェント会社によって様々です。
セールスにより受注した金額の数十パーセントがマージンとしてエージェント会社に支払われる場合もあれば、シーズン毎の契約で固定額の場合もあります。
一般的な契約は、卸売り価格の60~70パーセントがブランド側に入り、40~30パーセントがエージェント側に入る割合が多いです。
この方法であれば、ブランド側は、セールスを代わりに行ってもらう対価として、出来高で支払いをするスタイルとなります。

お互いリスクが少なく始められる。

ブランドとエージェントとの契約は、セールスで受注を受けた出来高にてセールス代行代として発生することが一般的です。
そのため、お互いが少ないリスクで始めることが可能です。
ブランド側であれば、出来高なので、仮に全く売れなかった場合、エージェント側に支払いが発生することはありません。
また、たくさん受注を取ることができ、エージェントに支払う金額が高くなったとしても、その分売上が上がるので、払えなくなることもありません。
エージェント側も、セールスを行ってみないと新しいブランドが売れるかどうか分かりません。
そこで、他のブランドの展示会と一緒に出してみるなど、バイヤーの反応を見ながらセールスを続けるかどうかを吟味することができます。
通常、ファッションブランドのエージェント会社は複数の契約ブランドを抱えています。
そのため、展示会ではたくさんのブランドを混ぜて、同時に展示会を行うことがあります。
一つのブランドを目当てに来たバイヤーにも、他のブランドを見てもらえる機会を作ることができるからです。
そのため、新しいブランドが入ったとしても、展示会の準備や作業などが大幅に増えることはありません。
ブランド側にも、エージェント側にも程リスクで始められることが特徴です。

PRやデリバリーを兼用しているところも。

エージェント会社には、セールスのみ代行する会社もありますが、それ以外にもプレスやPRと呼ばれる販売促進業務や、生産された商品を納品するデリバリー業務を行うエージェントもあります。
展示会などでバイヤーにセールスした後は、サンプルを活用して雑誌やスタイリストへの衣装提供などを行うことで、ブランドの露出や知名度アップを図ります。
スタイリストへサンプルの貸し出しなどをする場合、ショールームと呼ばれる展示会のようにサンプルを並べて見ることができる場所が必要になります。
そこで、エージェント会社が展示会も兼ねて、常時サンプルを見ることができる場所を事務所内に併設していることがほとんどです。
スタイリストや雑誌の多くは、ブランドではなく、カラーや素材、スタイルをテーマにアイテム集めを行っているため、よりたくさんのブランドを見ることができるエージェント会社は、スタイリストの利用が多い場所でもあります。
さらに、生産された商品を各セレクトショップへ納品する作業を引き受けているエージェント会社も多いです。
セールスをした担当者が、納品からトラブルの対応までを扱うことで、バイヤー側ともスムーズな連絡を取りやすくなります。
そのため、ブランド側は、生産できた商品をエージェント会社へ送るだけで、全ての出荷作業などを行ってもらえるので、より手間が省けることになります。
さらに、一般のお客さんからの対応も、エージェントが行うことも多いです。

まずはエージェントに問い合わせ

ファッションブランドのエージェント会社は、複数のブランドを扱っていますが、新しいブランドをすぐに受け入れてもらえる訳ではありません。エージェントとしても、売れる見込みがあるブランドかどうかなどの条件のもと、契約の是非の判断がされます。
まずは、とにかく問い合わせてみることから始めてみましょう。
【連載】ファッションブランドの作り方

著者:yu-ki

ファッションライター
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英国にてロンドンコレクションブランドでのデザインアシスタント経験後、東京コレクションブランドのセールススタッフ、海外ブランドのPR会社を経てファッションライターに。
ファッション業界の内部での活動から得た情報やファッション業界だけの常識など、他の業界とは違う特殊な世界をご紹介致します。