筆者は1浪、早慶落ち、マーチに入学
まず、筆者の受験の結果を大まかに紹介したいと思います。それを参考に当記事含め、【受験に勝つ】世界史の勉強法シリーズを読んでいただければと思います。
筆者の出身校であり、大学受験で合格した大学は立教大学経済学部です。いわゆる受験業界ではマーチと言われるレベルの大学の一つです。高校時代は早稲田大学が第一志望で、現役、浪人して早稲田大学の複数学部を受験して全滅(現役時は早稲田大学のみ受験)、1浪後、合格した立教大学に入学しました。
現役時は予備校へ行かずに独学で勉強、浪人中は大手予備校に通っていました。出身高校は、神奈川県の県立高校の偏差値50くらいの現役、浪人合わせてせいぜい数人、6大学クラスにいけるくらいの中堅校でした。決して進学校とはいえるレベルの学校ではありません。
ですから、マーチ、関関同立などの有名私大を狙っている受験生、また、早慶志望の受験生、現役生は反面教師として記事を読んでいただけると思います。
私立文系の受験で一番合格に左右する英語
英語は長文読解の中で文法、単語を覚えていく
入試での配点がどの科目でも高いということもあり、英語は唯一、高校3年生になる前からコツコツと勉強していた科目でした。高校時代の英語の基礎固めは、英文解釈、長文読解の中で、文法、単語、熟語を覚えていきました。独学でも早稲田の英語でもなんとか戦えるレベルには持っていけました。
中学英語、高校初級の文法、単語を覚えたら、英文解釈→長文読解演習(ここに一番時間を費やしてもらいたい)と進めていくと良いと思います。入試問題に回答を書き込んで覚えていく世界史の勉強方法と同じで、実践で覚えていった方が、文法、単語、熟語は入試で使える形で定着していきます。それから入試レベルの文法問題集、単語帳をやるとすんなり頭に入ってきやすくなります。
長文読解はテクニックよりも地道に読んでいく
浪人して大手予備校の英語の授業を受けました。全て長文を読まなくても、必要な部分だけ読んで問題を解くパラグラフリーディングなど、予備校の各英語講師が、独自の革新的な英語の長文の解き方を広め始めていた時期でした。しかし、浪人して英語が伸びたという実感はあまりありませんでした。
やはり英語の長文読解はしっかり読んで訳して、設問に回答していくという王道パターンが一番良いと思います。一番大事なのは、間違った設問はなぜ間違ったのかをしっかり理解することです。
解説を読んで理解できるレベルの長文読解の問題集や過去問を繰り返しやっていけば、テクニックがなくても、合格点は取れるようになるはずです。数をこなして慣れてくれば長文読解も流し読みする部分、精読する部分が見えてきます。
英語は中学からの積み重ねの科目です。短期間で伸びる科目ではないと思います。部活で忙しくても、ぜひ高校3年生になる前に基礎的な文法、単語、英文解釈の勉強だけでも最低限やっておいてください。英語はどの大学でも入試の配点が一番高く、世界史より優先順位は高いです。
国語は、苦手な人には独学が難しい科目
現代文は入試問題の文章を読み込むこと
現代文、古文ともに国語は、高校生の頃から苦手な科目でした。現役時代はほとんど勉強せずに大学受験に挑みました。そして、浪人して予備校で現代文の授業を受けました。得意科目になったとまではいきませんでしたが、現代文アレルギーがだんだん解消されてきました。
現代文の成績を上げるのは、「入試問題の文章」をしっかり読むことです。
学校の先生は、国語の成績を上げるためには、本を読め!と言いますが、それは嘘です。
子供の頃から本を読む習慣がない人が、やみくもに本を読んだところで国語の成績は上がりません。
筆者が予備校で受けた現代文の講師は、入試の文章を徹底的に読ませる授業を行いました。
夏くらいまでは、時間を気にしなくていいから、授業の前に文章を徹底的に読み込んで予習してくるように言っていました。そして、授業では問題の解き方よりも、文章の論理や主題をしっかり理解させることに主眼をおきます。文章を理解できるようになれば、必然的に問題も解けるようになっていくのです。
偏差値が上がったというよりは、文章の面白さを知るという知的好奇心の方が強かったかもしれません。現代文の予備校の授業で習ったことは今でも本を読むときに役立っています。
古文は最低でも文法、単語だけでも抑える
古文は現役、浪人共に苦手なままでした。古文の配分も国語の中で多くても半分、2割5分~3割くらいが平均といったところです。なので、古文の勉強はコストパフォーマンスが悪く、ほとんど勉強しないで入試に臨む受験生もいます。
しかし、古文の入試問題は単語、文法の単純暗記でも乗り切れる問題がけっこうあります。
ヘタに世界史などのマニアックな問題の対策に時間をかけるより、古文の基礎知識だけでもきっちり身につければ、トータルのコストパフォーマンスは良いです。
それに入試は複数の大学、学部を受験すると思いますが、受験校全体の入試を通しで考えると、古文の配点も決して侮れません。なので苦手だからといって、古文を捨てて他の科目で逃げ切ろうとしないでください。薄いもので良いので1冊、基礎的な古文の文法、単語をまとめたものを仕上げておきましょう。
英語、国語共に言語を読む力が私立文系の合格の鍵
言語を読む力は短期間では身につかない
文系は暗記中心と思われていますが、実際に暗記科目である世界史などの地歴公民科目の入試での配分は1/3以下です。2/3以上は言語を読む込む力が問われ、その力が合格に大きく左右します。
英語や現代文の力は短期間で身に付くものじゃありません。できれば高校3年生になる前から、英語の基礎や入試の現代文を読む力を少しずつつけておきたいところです。
しかし、教科書の文章を読んで解説して定期テストで問うだけの英語や国語の高校の授業は大学受験にあまり約立ちません。そこでしっかり独学自習することが大切です。市販の参考書、問題集でやっていけますが、どうしても英語や国語にアレルギーがあって、独学でできないというなら、予備校や塾の単科授業を受講するのも一つの手です。
苦手科目は、塾、予備校の授業と教材の予習復習をやるだけでいいので、完全な捨て科目を作って入試に特攻するのだけは止めましょう。
進学校じゃなくても有名私大は決して夢ではない
非進学校の高校にいると、有名大学に行けるなんて絶対に無理、という空気が漂っていますが、マーチ、関関同立といった有名私大も基礎から標準問題をしっかり取れれば合格圏内に入ります。普通の高校の生徒だって有名私大に行けるチャンスは充分にあるのです。そこから早慶上智だって夢ではありません。ぜひ一生に一度の大学受験、志を高くして頑張ってください。
【受験に勝つ】世界史の勉強法シリーズでは、世界史の勉強や面白さを中心に、大学入学以降の大学受験の経験をもとにした勉強のやり方や楽しさなども執筆していきます。ぜひ、受験の息抜きや勉強のモチベーションのために読んでいただけたらと思います。