3度目の売り込みで出版決定!
2度目の売り込みも採用に至らなかった時から約半年後(2016年の秋頃)、再び「企画のたまご屋さん」のスタッフ(以下、ほんたまスタッフ)から3度目の売り込みを打診されます。
筆者も3度目の正直と思って、チャレンジすることにします。企画書を改めて練り直して提出しました。「企画のたまご屋さん」で11月に配信されると、1件のオファーがありました。
「企画のたまご屋さん」の企画 → オファー → 出版までの流れは、「【コラム】会社員をしながら、30代で本を出版して作家デビューした方法-その3」をご参考ください。
過去の反省点を活かし、3社目の面談へ
筆者もほんたまスタッフも、今度こそ出版を決めようと気合を入れます。
オファーがあった出版社に面談に行く前に、前回、出版社との面談に同行してもらったほんたまスタッフからアドバイスをもらいます。
「前回の2社の時の面談の様子を見ていて、少し大人しい印象を受けました。もっとアピールしていっても良いと思います。色々な人との面談に同行した経験がありますが、総じてサラリーマンの人は控えめな方が多く、フリーランスの人はどんどん積極的にアピールしていく方が多いです。会社勤めの方は、周りに合わせて自分の意見は控える意識があるのかもしれないですが、フリーランスの人は自分で自分を売り込まないといけないといった意識があり、そういった違いによるものかもしれませんね。」
指摘されて思う節もあり、口達者ではありませんが、相手との会話をもう少し盛り上げるべく、話す姿勢・聞く姿勢を意識するようにしました。
そして2016年12月(筆者37歳)、3社目の面談にのぞみます。
口下手でも編集者に積極的にアピール
面談の数日前には、出版社の目の前まで下見に行くほどの念の入り用でした。その時、出版社のショーウインドーにプロ野球選手名鑑が飾られていました。子供の頃からプロ野球が大好きだった筆者は、自分の本が選手名鑑と同じ出版社から出版できたらいいな、とその時、ふと思いました。
そして、面談当日はほんたまスタッフも同行して、USBメモリに保存した写真なども使いプレゼンのつもりで話しました。これは他の面接試験などでも同じだと思いますが、しゃべりが苦手な人は、緊張している感じがあって、多少しゃべりがたどたどしくなっても、大人しくならないことが大切だと思います。熱意だけでも見せれば人の心は動かせるものです。何もしゃべらなかったらそれで終わりです。
少し一方的に話してしまった感じがありますが、ほんたまスタッフも上手く間に入ってくれて、今まで以上にアピールはしっかりできたと思います。ただその時点では、編集者も採用会議に筆者の企画をかけるか判断は下してくれませんでした。もう一度、読者が読みたいと思わせる目次を作成してもらい、その上で判断するという回答でした。
【中】諦めず再びのリライトに挑戦して、ついに採用決定!
不採用ではありませんが、採用を見送られた形になり、練り直しに時間をかけてもらってもいいと言われたので、年明けに改めて提出することにします。前回もリライトして一度チャンスをくれた出版社もありましたが、結局、不採用だった経験もあり、
「またリライトの敗者復活戦か。」
と、少しモチベーションが下がってしまいましたが、チャンスがある限りやるだけのことはやって、ダメなら仕方ないと思うようにすればいいと割り切ります。
この年の年末年始はスペイン取材でした。帰国後、「ヨーロッパで訪れたい世界大戦の戦争遺跡シリーズ」を執筆後、2月頃から改めて目次を考え直します。
ヒトラーの台頭から第二次世界大戦まで
・ヒトラーが蜂起したミュンヘン一揆のコース
・ミュンヘン一揆に失敗したヒトラーが収監されたランツベルグ刑務所
・ナチスの党大会が行われたニュルンベルグ
・ナチス時代の官庁街があるベルリンのウィルヘルム通り
上記は最初の企画書の目次です。
教科書に書いてあるような一般的な事実を並べているような印象を受けます。これだと多少知識がある人なら、本文を読む前に、大まかな概要がわかってしまうのではないでしょうか。
そこで筆者は発想を少し変えます。
2度の世界大戦の敗戦国 ドイツ編
・ヒトラーが支持された謎を知りたければミュンヘン、ニュルンベルグへ
・ヒトラーは宇宙人と交信していた?ナチスはオカルト集団?謎のお城
2度の世界大戦で2度の寝返りと敗戦国、戦勝国を経験した ソ連編
・独ソ戦が始まったブレストで不思議な体験をしてみよう
・モスクワから飛行機で2時間、激戦地、スターリングラードの今
上記はリライト後の目次です。
ミュンヘンやニュルンベルグはナチスのゆかりの地、スターリングラードは激戦地として有名ですが、「一体そこに何があるのだろうか」と、それを知るために読まなければわからないという誘導する形にしてみました。
本の売れ行きはタイトルに左右されると言われますが、読者が本を手に取って、最初に目を通す目次も非常に大切です。
3月中旬頃、この目次をリライトした分と一章分の原稿を編集者に再提出します。
編集者からは、良くなりましたね!という前向きの返信をもらい、あとは採用の可否を待ちます。ただ前回再提出後に不採用だったこともあり、それほど期待はしていなかったのが正直なところです。なので、採用の可否をドキドキして待っているという感覚はなかったのですが、約2週間後、一通のメールが入っていました。
2017年3月31日(金)の18時過ぎ、ほんたまスタッフから、
おめでとうございます!企画採用の連絡がきました!
という件名のメールが入っていたのです。
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