勉強はどんな時も自学自習が基本
本記事を執筆している2020年4月中旬現在、新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威を振るい、日本全国でも経済活動が自粛されています。また、多くの学校や塾も再開されず休校のままとなっています。
現時点で新型コロナウイルス感染症はいつ収束するのかは全くわかりませんが、今後も自然災害などが発生して、学校の授業がしばらく中断される事態も予測されます。
しかし、不測事態の休校中でも自学自習での勉強は怠ってはいきません。むしろ学校の授業がないおかげで勉強する時間を確保できます。これがャンスだと思ってこの機会を生かそうという発想が大切です。
勉強は授業を聞いているだけでは成績は伸びません。自分で復習して勉強することこそ、成績を伸ばす最短の道なのです。これは受験生だけではなく、大学生や大人の教養としての勉強も同じです。大学の講義やキャリアアップのセミナーを受講しただけでは、知識がついたりスキルは身に付きません。
本記事では、文系の大学受験を考えている高校生を対象とし話をしますが、勉強に対する考え方は中学生も理系の高校生も基本的には同じです。
授業内容よりも勉強法の発信が主流となる
学校や塾が休校する中、学校や塾の先生は、生徒が自宅でも学習できるように、ZOOMなどを使ったオンライン化を進める動きがあります。
しかし、学校が休校中の間、自宅でオンラインの授業に集中できるかのか?と言ったら、疑問を感じざるを得ません。今後は、授業などに頼らず、自分で積極的に勉強する人としない人で学力の2極化が進んでいくのではないかと思います。
そのため、これからは授業内容そのものより、各先生が勉強法や勉強ルートを発信、生徒が分からないところをがフォローしていく形になっていくのが主流になっていくと思います。
現役教師と現役大学生の人気Youtuberの勉強法の動画
受験に勝つ!世界史の勉強法シリーズでは、筆者自身の経験を元に執筆していますが、執筆する際に参考にした、筆者の考え方に近い3つのyoutube動画を紹介します。
Historia Mundiチャンネル ムンディ先生
まずは、「No.12:【世界史攻略】流れをつかむための辞書用として使える本」でも紹介した、現役高校教師で世界史や日本史の授業をyoutubeで配信しているムンディ先生の動画です。
ムンディ先生の授業内容の動画でも世界史や日本史をインプット用として勉強することも可能ですが、文系の受験生には下記の2つの動画を熟読してもらいたいと思います。
まずは英・国!【ムンディ先生のホームルーム!】 第024回
ムンディ先生は、大学受験で現役、浪人と経験しています。現役時代は社会で逃げ切ろうとして失敗したことを話しています。これは英語や国語が苦手な受験生が陥りやすいパターンです。
私立文系の3科目は全部総合して、読解力50%、暗記50%とイメージしてください。
特に入試での配点が高く、文法や単語の暗記、英文を読み込む読解力、両方が試される英語は、高校に入学直後からしっかり勉強するべき科目なのです。
※休校中のアドバイス
文法や単語はこの時期にどんどん暗記して頭に叩き込んでください。基本的に単純暗記なので、独学でも進めやすいからです。
参考記事
No.10:【コラム】私立文系入試の合格の鍵は、英語と国語の読解力
No.18:【英語攻略】独学で中学から大学受験レベルまで上げる方法 1
No.19:【英語攻略】独学で中学から大学受験レベルまで上げる方法 2
オススメ勉強法!(世界史・アウトプット編)【ムンディ先生のホームルーム!】 第006回
ムンディ先生の授業動画は普段の授業のインプット用のものです。
そこでアウトプット用の問題演習について話しています。
そこで1冊だけ問題集を推薦しています。満点は取れないかもしれないけど、たいていの大学では合格点が取れるということです。
問題集を1冊に絞るのは世界史や日本史の受験勉強をする時の基本戦略です。
「No.3:【世界史攻略】アウトアップ用の問題集は一問一答型か?入試問題で構成された問題集か?」でも筆者が日本史の予備校講師に1冊だけやりなさいと、東進の1問1答を勧められて、日本史の勉強のペースが掴めてきました。
※休校中のアドバイス
世界史や日本史は授業が始まらなくても、インプット用→アウトプット用の繰り返しで、どんどん先取りして覚えていってください。
ステハゲチャンネル二代目 SUTEHAGEch 2nd ステハゲ
E判定からMARCHに3ヶ月で合格した話【大学受験】勉強法 参考書
現役大学生youtuberとしてブレークして、現在は活動休止中のステハゲは、3ヵ月という短期間の勉強で中央大学に合格しました。
元々の学力も人それぞれなので、マーチレベルの大学を3ヶ月で合格するという方法をさすがにそのまま鵜呑みにするというわけにはいかないかもしれませんが、受験勉強の極意が述べられていると思います。
要約すると
- インプット用のものではなく、1冊のアウトプット用の問題集をひたすら繰り返す。
- マーチの中で自分の感覚で一番問題が解きやすい大学のみ受ける。
- 国語は捨てて、覚えれば点数に跳ね返る英語と政経に絞って勉強する。
3.以外は、下記の偏差値50以下の高校生がMARCHを突破する方法でも紹介しています。
参考記事
No.26:偏差値50以下の高校生がMARCHを突破する方法-その1
No.26:偏差値50以下の高校生がMARCHを突破する方法-その2
No.26:偏差値50以下の高校生がMARCHを突破する方法-その3
No.26:偏差値50以下の高校生がMARCHを突破する方法-その4
3.はステハゲのように時間がない受験生には最終手段の一つかもしれません。国語は一番後回しにされがちな科目ですが、古文の基本的な文法、単語、現代文も最初は制限時間は気にせず、じっくり入試の問題文を読むことをしたいです。
しかし、国語は短期間で伸びる科目ではない反面、現代文はフィーリングでも解けることがあるので、最終手段の禁じ手としてありです。受験は戦術なのです。
※休校中のアドバイス
ステハゲも動画で言っていますが、暗記物を繰り返す場合は、必ずしも机に向かってやる必要はありません。休校中で家にいる時間が多いので少しでもリラックスするため、ベッドに横になりながらでも自分のやりやすいやり方で構いません。
参考記事
No.28:【コラム】受験勉強ではなく、受験対策の勉強をする
著書「ヒトラー 野望の地図帳」のご紹介
現在「【受験に勝つ】世界史の勉強法シリーズ」とは別に、「ヨーロッパで訪れたい世界大戦の戦争遺跡シリーズ」も連載しています。
ヨーロッパを中心とした戦跡を巡る旅行記で、実際にその場に行ったからこそ感じる当時の名残と現在の日常風景を、独自の視点で描いています。本シリーズは、おかげさまで書籍化され、各書店の歴史の棚の世界史やドイツ史のコーナーに置かれています。
読者の方々からは、時代背景が簡潔でわかりやすい、学者とは違うテイストが新鮮、という感想をいただいております。歴史好きはもちろん、ちょっとマニアックなヨーロッパ旅行をしたい方々の旅のお供になる本なので、web連載とあわせて、ご興味をもっていただけたら嬉しく思います。
著者名:サカイ ヒロマル
出版社:電波社
価格 :1,400円(税抜)