【番外編】ヨーロッパへの玄関口だった港町、敦賀-その1|トピックスファロー

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2024年5月21日
【番外編】ヨーロッパへの玄関口だった港町、敦賀-その1

日本国内の日本海側の中心部に位置する福井県の港町、敦賀市は鉄道の要所なっています。ここは、ヨーロッパへと連絡する鉄道の発着地として栄えていました。そんな敦賀の街を訪れました。

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欧亜国際連絡列車が発着していた、港と鉄道の街、敦賀

20世紀の2つの世界大戦の間、約20年間、東京と敦賀の間を「欧亜国際連絡列車」が走っていました。古来、日本の港として栄えた敦賀港からはロシア(当時のソ連)のウラジオストクまで海路、ウラジオストクからはシベリア鉄道を経由してヨーロッパの各都市まで行くことができました。

また、このルートを通じて、ポーランドからの難民を受け入れた歴史があります。

翌月のポーランド取材を控えて、そのプレ取材と旅行、筆者が高校時代からの大ファンである森高千里さんのライブ遠征を兼ねて、筆者は土日を使い、1泊2日で敦賀と福井を訪れてみることにしました。土曜日は敦賀で1泊、翌日はライブ会場がある福井に向かいました。

福井県への空路の玄関口は小松空港

筆者は羽田空港から飛行機で、隣県の石川県の小松空港に降り立ち、空港バスで福井駅まで行きました。筆者自身、生まれて初めて福井県に降り立ちました。

福井駅から敦賀駅までは、JR西日本から移管された第三セクターのフクイパピラインを使って、約1時間かかります。

一つ手前の駅から約14km、通過時間7分ほどの北陸トンネルを抜けると、敦賀駅に着きます。

2024年3月、新幹線駅が開業した敦賀駅

現在の敦賀駅は、金沢、富山方面、京都の舞鶴方面と日本海側に向かう在来線の起点ともなり、大阪へは琵琶湖の左側の湖西線を経由していく特急「サンダーバード号」、名古屋へは右側の北陸本線を経由していく特急「しらさぎ号」の発着駅となっています。

また、筆者が訪れる2ヶ月前。2024年3月、北陸新幹線が金沢から敦賀まで延伸して、敦賀駅での乗り換えの様子などがメディアで取り上げられています。日本海の鉄道の要所として、ますます敦賀の街が脚光を浴びることになることでしょう。

ちなみにライブ後の時間、福井からは金沢周りで神奈川県まで帰る北陸新幹線はなく、福井駅から敦賀駅まで北陸新幹線で戻り、敦賀駅から特急「しらさぎ」で米原駅に出て、東海道新幹線で帰ってきました。

敦賀駅のホームや駅前の市民の会話を聞くと、関西弁が目立ちます。北陸地方にいるはずが、思わず関西地方に来たのではと錯覚に陥りそうになりました。北陸本線の2つ先の駅は滋賀県、福井県は日本海側の京都府とも隣接されています。

敦賀駅の在来線ホームには、滋賀、京都、大阪、兵庫と関西の4府県をまたぐ新快速、姫路行きが発着します。

敦賀駅発の姫路行き敦賀駅発の姫路行き

敦賀のメインストリート

筆者が敦賀に来た目的は、次の3つの場所を訪れることです。

  • 敦賀港駅資料館
  • 人道の港、敦賀ムゼウム
  • 敦賀港のコンテナターミナル

この3つは海沿いに固まっていて、駅から歩いて30分弱ほどの距離になります。

駅前からまっすぐ延びているのは、敦賀のメインストリートで、最初の交差点で国道8号と交わります。右側の道はアーケードの商店街(本町アーケード街)が広がっています。敦賀市民の生活圏の中心です。

本町アーケード街本町アーケード街

また、1999年の敦賀港100周年を記念して、敦賀のイメージである、「鉄道」、「港」を重ね合わせて、漫画家、松本零士先生の「銀河鉄道999」、「宇宙戦艦ヤマト」のモニュメントが、駅前の通りや本町アーケード街に建立されました。

筆者も幼稚園の頃、銀河鉄道999のアニメが大好きで、鉄道や異国への旅に興味を抱くきっかけとなりました。

駅前の通りには銀河鉄道999のモニュメント駅前の通りには銀河鉄道999のモニュメント

本町アーケード街を入ってすぐの場所には、敦賀気比高校OB(出身は京都府)現読売ジャイアンツの内海哲也投手コーチがプロデュースした居酒屋「うつ海」があります。筆者も読売ジャイアンツの熱烈なファンなので夜は、「うつ海」で1人飲みをしました。

敦賀港で採れたハタハタ敦賀港で採れたハタハタ

イントロダクション

うつ海
住所:敦賀市本町2-7-15

日が暮れて夜になると本町アーケード街には、ラーメン屋台の姿が出始めます。元々は敦賀駅前で鉄道職員や列車の利用客相手に始まった屋台ラーメンは、とんこつと鶏ガラスープが基本の敦賀ラーメンとしてご当地グルメに定着しました。

2024年元旦に発生した、能登半島地震

筆者が訪れた土日は、森高千里さんは土曜日に富山、日曜日に福井でライブでしたが、読売ジャイアンツも翌週の平日は富山と福井で、DeNAベイスターズと北陸シリーズがあったので、敦賀の本町アーケード街でも開催告知のポスターが貼られていました。

ライブもプロ野球も首都圏や大都市圏だけでなく、地方都市でも開催されます。地域振興を兼ねたファン開拓を含まれますが、被災した地域への応援も兼ねることが多いです。

2024年元旦、北陸地方を襲った能登半島地震。森高千里さんのライブのMCでは、ご本人が所属事務所を通じて義演金を、福井県知事に直接手渡したと話していました。

森高千里さんの北陸地区ライブ、巨人戦の北陸遠征も前年には開催が決まっていましたが、被災地への応援を兼ねるというイベントに趣向に変わったのです。

話は少しずれていってしまいましたが、日本は地震、台風、豪雨と自然災害が非常に多い国です。今後、エンターテイメントの在り方も被災地への精神的、経済的な面からも応援という意義が高まっていくのではないかと思います。

敦賀のスイーツ、敦賀ふわっセ敦賀のスイーツ、敦賀ふわっセ

【番外編】ヨーロッパへの玄関口だった港町、敦賀-その1
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【連載】ヨーロッパで訪れたい世界大戦の戦争遺跡(第1回~第100回)
【連載】ヨーロッパで訪れたい世界大戦の戦争遺跡(第101回~)

著者:ヒロマル

戦争遺跡ライター
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1979年神奈川県生まれ、神奈川県逗葉高校、代々木ゼミナールで1浪、立教大学経済学部卒業。

大学在学中からヨーロッパ、アジアなどを海外放浪してハマってしまい、そのまま新卒で就職せずフリーターをしながら続ける。その後、会社員生活をしながらも休み、転職の合間を利用して海外放浪を続ける。50ヶ国以上訪問。会社の休暇を利用して年に数回、渡欧して取材。

2012年からライター業を会社員との二足のわらじで開始。
2014年からwebメディア(株)フォークラスのTOPICS FAROで2つのシリーズを連載中。

▼もんちゃんねる(You Tube)
https://www.youtube.com/channel/UCN_pzlyTlo4wF7x-NuoHYRA

▼「ヨーロッパで訪れたい世界大戦の戦争遺跡」シリーズ
https://topicsfaro.com/series/warruins
ヨーロッパ各地を取材し、第二次世界大戦に関する場所を紹介。
軍事用語などは極力省き、中学レベルの社会の知識があれば楽しめる記事にしています。
同シリーズが2017年に書籍化。
「ヒトラー 野望の地図帳」(電波社)から全国書店の世界史コーナーで発売中。

▼「受験に勝つ!世界史の勉強法」シリーズ
https://topicsfaro.com/series/wh
2018年から主に世界史を中心とした文系の勉強方法について執筆。
大学受験だけでなく、大学生や社会人の大人の教養としての世界史の勉強方法にも触れて、
高校生、大学生、社会人とあらゆる世代を対象としています。

世間の文系離れを阻止して、文系の学問の復権に貢献することが、2つの連載の目的です。

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